絵本から人形アニメ、CG、実物まで!?進化し続ける「トーマス」の意外な歴史
TVアニメだけでなく、春のファミリームービーとしても定着し、最新作『映画 きかんしゃトーマス とびだせ!友情の大冒険』が本日から公開されているトーマス。架空の島ソドー島を舞台に機関車をモチーフとした個性豊かなキャラクター達のユーモアあふれるやり取りで人気を博すこのキャラクターだが、その歴史を改めてひも解いてみると、意外な進化を遂げていた!?
もともとはイギリス生まれの絵本として誕生!
知らない人も多いかもしれないが、さかのぼること約70年、1945年にイギリスで創刊された「汽車のえほん」シリーズがトーマスの原型だ。横広の体裁で見開きごとに絵と文章でつづられていく機関車たちの物語はイギリスでベストセラーとなると、日本でも学校や街の図書館の蔵書の定番に。70年代〜80年代前半に生まれた人はアニメよりも、絵本でトーマスに慣れ親しんだということも多いのではないだろうか。
ガチャピンとムックも大好き!?人形アニメとして一気に知名度アップ
そんなトーマスの名を広く知らしめたのが、テレビでの放送だ。本国イギリスで、1984年に鉄道模型を使用した人形劇として番組がスタートすると、日本でも1990年から「ひらけ!ポンキッキ」内のコーナードラマとして放送が開始。ガチャピンとムックがトーマスの活躍を楽しみにしているという演出付きで放送され、一躍お茶の間の人気者となった。
ちなみに当時のトーマスの声を「それいけ!アンパンマン」の戸田恵子が、ナレーションを森本レオが担当。80年代後半〜90年代に生まれの人は優しく語りかけるようなナレーションが印象に残っているのでは?
日本でもトーマスに乗れる!?アニメを飛び出しまさかの実車化
その後、しばらくフジテレビ系列で放送されてきたトーマスだが、2008年からテレビ東京系列へとお引越し。それに伴いトーマス役の声優が比嘉久美子へ、ナレーションがジョン・カビラへと変更されると、さらに途中からは人形劇からCGアニメーションへと進化していく。現在はNHK Eテレなどで放送されているほか、静岡県の大井川鐵道では、トーマスの顔を冠した実車版トーマスも期間限定で運行中。実際のアニメのように、トーマスに乗車できるというから驚きだ。
また、長編映画も2009年の『トーマスをすくえ!! ミステリーマウンテン』からほぼ毎年劇場公開され、最新作『映画 きかんしゃトーマス とびだせ!友情の大冒険』では、トーマスが慣れ親しんだソドー島を飛び出し大冒険を繰り広げる。
絵本、人形劇、CGアニメと世代によって、慣れ親しんできたものが違うということからも、独自の進化を遂げてきたということがわかるトーマスだが、描かれ方は異なっても、その魅力は不変。すっかり大人になったアナタも、スクリーンで活躍するトーマスを見て、童心に帰ってみてはいかがだろうか?
文/トライワークス