妻夫木聡&松山ケンイチが衝撃のノンフィクションで初共演!
妻夫木聡、松山ケンイチと、日本映画界を担うふたりが、ノンフィクションをモチーフにしたほろ苦い青春映画『マイ・バック・ページ』(2011年公開)で待望のW主演。満を持しての初共演作のメガホンをとるのは、『リンダ リンダ リンダ』(05)や『天然コケッコー』(08)など、確かな演出力に定評のある山下敦弘監督だ。
原作は、文芸・映画評論、翻訳、エッセイなど多岐に渡って活躍する川本三郎が、新聞社入社当時の1969年から1972年までにジャーナリストとして経験したことをつづった衝撃のノンフィクション。映画の脚本はそれを元に、『リンダ リンダ リンダ』などで、山下監督と何本もタッグを組んできた脚本家・向井康介が3年近くもの歳月を費やしてフィクションとして再構成し、社会派エンタテインメントに仕立て上げた。
妻夫木は、本作の時代背景についてこうコメント。「“どこにもない何か”に自分の存在価値を求めようとした時代。ただ通り過ぎていく今のこの時代に、少しでも足跡が残せたらいいなと思っています。そして、念願の山下組。現場で松山君と共に、僕らの“時代”を描ければと考えています」。
松山は「とても特異、異質な役なので演じるのが楽しみです。観客の皆さんを楽しませる演技ができればと思っています。山下監督や妻夫木さん、スタッフ、キャストの皆さんと必ず最高の作品を作ります」と、抱負を語った。
山下監督も、主演のふたりへの期待は大きい。「妻夫木聡演じる若いジャーナリストの挫折を通して日本という国自体がまだ若かった熱気や空気を描けたらと考えている。妻夫木君の魅力は常に地に足が着き、等身大の僕らの目線で共感できる人間を演じきるところ。そして、若いジャーナリストを挫折に追い込む左翼学生を演じるのは松山ケンイチ。松山君の魅力はその特異な存在感で観ているこちら側を別の世界へ連れて行ってくれるところ。この正反対のふたりがどんな芝居でぶつかるのかが、楽しみでしかたがない」。
また、原作者の川本三郎も「あの時代に生まれていなかった監督の山下敦弘さんと脚本の向井康介さんが、私の挫折の物語に興味を持ってくれた。若い人たちがあの頃の青春をどうとらえるのか。暗い過去とまた向き合うことになる。身が引き締まる思いがする」と感慨深いコメントを寄せた。
『マイ・バック・ページ』は5月16日にクランクインし、7月上旬にクランクアップ、2011年に全国公開を予定している。共演者には、忽那汐里、石橋杏奈、中村蒼ら新進気鋭の若手から、長塚圭史、山内圭哉など舞台の実力派俳優、そしてベテランの三浦友和と、豪華な顔ぶれが揃った。彼らが体現する、激動の時代の青春ドラマに大いに期待したい。【Movie Walker】