『レザーフェイス』恐怖の裏側とは!?ベテラン俳優がこだわりを激白!
名作ホラー『悪魔のいけにえ』シリーズの最新作『レザーフェイス―悪魔のいけにえ』(公開中)から、主要キャストを演じるリリー・テイラーとスティーヴン・ドーフの役へのこだわりが感じられるインタビューを、Movie Walker独占で入手した。
リリーとドーフは、80年代から活躍し、インディペンデント系から大作まで幅広く出演している実力派俳優。可愛らしい少年が何故モンスターになってしまったのか?その変貌の経緯が明かされる本作では、それぞれ、レザーフェイスの人格形成にかかわる重要な役柄を演じている。
自身が演じたレザーフェイスの母親・ヴァーラについて、オリジナル作品はもちろん、ギリシャ神話を読み漁るなど、多方面からアプローチを図ったというリリー。「社会的基準から言えば、ヴァーラはかなり病的な女性。でも、ただ子どもを愛していて、自分はいい母親だと思っているの」と分析し、それゆえにただの狂人として演じるのではなく、より強烈な人物にしたかったと語る。
彼女の提案には、ジュリアン・モーリーとアレクサンドル・バスティロフの監督コンビも同意見だったようで「脚本に異常な記述を見つけるたびに “ここはカットしよう。彼女は我が子を愛する人間だ”と口をそろえていたの」と明かすリリー。この引き算が”子を想う母”という部分を際立たせ、結果、インパクト大なキャラクターが生まれたようだ。
そんなヴァーナらソーヤー家に娘を殺され、復讐の鬼となる保安官・ハートマンを演じているドーフは、「怒らしてはいけないタフな男を表現するために、顔だけではなく、声色をいつもより低くし、アクセントも練習した」と、役へのこだわりを暴露。さらにハートマンについて「極悪人に対する憎しみから、警察官としてあるべき姿を見失い、彼自身が悪人になってしまう。そんなたくさんの色を持っているところが気に入ったよ」と、これまで幾度となく演じてきた悪人の中でも、特にお気に入りだと明かしている。
さらに、シリーズで初めてアメリカ国外での撮影が敢行された本作。ブルガリアでの撮影についてドーフは「ビンテージのシボレーやフォードが揃っていて、まるで50~60年代のテキサスにいると思うほどだったんだ。テキサス出身の友達に写真を送ったら“テキサスみたいだな”って言ってたよ」とセットのクオリティには圧倒されたという。
リリーとドーフのベテランらしい重厚な演技、そして細部まで徹底された美術と、いくつものこだわりが詰まった本作。妥協のない姿勢が生んだ本物の恐怖をぜひスクリーンで味わってみてほしい。
文/トライワークス