3D映画時代の幕開け、それとも2D回帰? J・キャメロン監督とF・コッポラ監督が火花!
『アバター』(09)で3D映画の存在を世に知らしめたジェームズ・キャメロン監督と、『ゴッド・ファーザー』シリーズなどで知られるフランシス・フォード・コッポラ監督が、3D映画の未来について火花を散らしている。
自らの監督作で確かな手ごたえをつかんだキャメロン監督は、「『アバター』で3Dが受けいれられたのは、単なるブームではなく、観客がメディアに対して変革を求めていることの結果に過ぎない。遅かれ早かれ、音楽やスポーツでも、メディアが3Dを取り入れる日がやってくるはずだ」とデイリー・テレグラフ誌に語っており、3D映画時代の到来を宣言。
しかし、1970年代から80年代に伝統的な映画で黄金時代を築きあげてきたコッポラ監督は、「なんで、映画を3Dで見る必要があるのかさっぱり理解できない。個人的にも、メガネをかけて映画を見たくないし、すぐに飽きられるだろう」と反撃している。
71歳のコッポラは、最近はヒット作にも恵まれておらず、過去の名監督という存在になりつつあるのに対し、56歳になるキャメロン監督は、まさに時代の寵児。時代の流れからいってもキャメロン監督に軍配が上がりそうだが、メガネ問題や3D映画を視聴できる家庭用テレビの普及問題など、3D時代の幕開けというには、まだまだ問題が山積しているのも事実。3D映画がこのままの勢いで突き進むのか、早い時期に何らかの壁にぶち当たるのか、もう少し静観する必要がありそうだ。【NY在住/JUNKO】
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