現役中学生の人気モデル・江野沢愛美と山谷花純が号泣した夏休みって?
宮崎あおいや長澤まさみなど、今や日本映画界を代表する女優たちもモデルをしていたことで知られるティーン向けファッション雑誌「ピチレモン」。その現役人気モデル・江野沢愛美や、中島哲也監督の『告白』(公開中)にも出演している山谷花純らが、新作映画『大人になった夏』(6月12日公開)で、 13歳の女の子の悩みや迷いを等身大に演じあげている。
本作は、未来のスターの輩出を目指したプロジェクト<avexニュースター・シネマ・コレクションvol.2>の一本。それぞれちょっとした問題を抱えた3人の女子中学生、藍、桃子、さくらが、夏休みの間、海辺の民宿で手伝いをすることになり、“初めての体験”を通して成長していく姿を描いた青春ドラマだ。
陸上部に所属しているが、思うように結果が出ず悩んでいる藍役に山谷花純、彼女の同級生で、少しずぼらな桃子役に江野沢愛美、無口でおとなしいさくら役に小嶺燦羅(きらら)がそれぞれ扮する。今回は藍役の山谷花純と桃子役の江野沢愛美に話を聞いた。
撮影で印象に残ったエピソードのひとつとして「ずーっとお布団干しをしていたんですが、重くて腕がつりそうになっちゃいました」と、民宿の仕事を手伝うシーンを挙げた江野沢。演技とはいえかなりの重労働だったようで、山谷も「私は長い時間お風呂場にこもって、延々と磨いていたので、指がふやけちゃって大変でした」と語り、苦労をのぞかせた。それでもふたり声を合わせて「(撮影は)すごく楽しかったです!」と答えるように、劇中では彼女たちの笑顔が印象的で楽しんでいる様子が伝わってくる。
本作が映画初主演になる山谷と、『年々歳々』(09)に続いて主演2作目という江野沢。まだ演技経験が浅いなか、ふたりとも“泣く”シーンにも果敢に挑戦しているが、取り組んでみての感想はどうだったのだろう?
「海辺で1人泣くシーンがあったんですが、これから泣こうってときに、すごく大きいフナムシがうじゃうじゃしていて。しかもフナムシが足に乗ってきたので、頭の中がフナムシでいっぱいになっちゃったんです(笑)。だから思うように泣くことができなくて。そこのシーンは悔しいので、もう一回撮り直ししたいなって思います」と、まさかのハプニングが起こったという山谷。一方の江野沢も「私は泣くところが2回あって、どちらもすぐに泣けたんです。ただ『波の音が大きかったから』ということで撮影の後に声の録音だけ別にやったんですけど、なぜかそっちのほうが気持ちがぐっときて、うわ〜って号泣しちゃったんですよ。だから、逆だったら良かったのにって思いました(笑)」と答え、お互いに照れながら反省点を明かしてくれた。
また、うまく泣けなかったという山谷も、クランクアップ時には感極まって号泣してしまったそうで「家族みたいに暖かくて雰囲気のいい現場だったので、寂しくなっちゃって。撮影の後にはスタッフさんたちとおつまみを分け合ったりとか」と、楽しかった現場の思い出を打ち明けると、江野沢も「そうそう、みんなおつまみが大好きで。撮影が終わるとコンビニに直行しておつまみばかり買っていましたね」とコメント。山谷は「そんな明るい現場だったから、素敵な映画になったと思っています」と、自信をのぞかせた。
今作では、比較的“素の自分”に近いキャラクターを演じたふたりだが、今後どのような役に挑戦していきたいのか聞いてみると、江野沢は「ドラマの『1リットルの涙』や『タイヨウのうた』での沢尻エリカさんが大好きなので、病弱だけど芯のしっかりしている子のような役をやりたい」そう。また山谷も「今までは勝気な役が多かったから、逆にいじめられる役とか(笑)。あとは戦争もののような、映画やドラマの中でしか体験できないような役に挑戦してみたい」といった意欲的な答えが返ってきた。
劇中で藍たちを成長させた経験が、映画の中だけではなく、彼女たち自身をもステップアップさせたようだ。「映画の最初と最後での表情の違いというか、私たちの成長具合を見てもらえたら嬉しいですね。特に同世代の子たちには共感してもらえると思うので」と、江野沢も本作のできばえには大満足の様子。是非劇場で、彼女たちの元気いっぱいの笑顔を確かめてみてほしい。【トライワークス】