トム・クルーズ、もはやスターパワー消滅? 新作が予想の成績を大きく下回る
20世紀フォックス関係者の懸念どおり、トム・クルーズとキャメロン・ディアスの主演作『ナイト&デイ』(10月9日公開)の初日の興行成績が予想を100万ドル以上も下回った、とDeadline Hollywoodが伝えている。
同作は、他の競合作を避けるために当初予定されていた6月7日から25日に、そして公開2週間前になって23日の水曜日に公開日を変更しており、スタジオ側が、クルーズの集客力不足を懸念していることが浮き彫りになっていた。それでもスタジオの幹部らは、初日で約500万ドルの興行成績を見込んでいたが、結果は380万ドルと不調に終わった。
クルーズのこれまでにキャリアを振り返っても、この数字は、アクション映画としては初めて主役を務めた『レジェンド/光と闇の伝説』(85)以来、最低の集客数で、主演作としては『遥かなる大地へ』(92)以来、最低の興行成績だそうだ。
また水曜日公開作では『宇宙戦争』(05)が2130万ドルを稼ぎ出しているが、スティーブン・スピルバーグ監督作であることから、単純比較が難しいのは事実。さらに、同作のようにターゲットが成人の場合は金曜日から週末にかけての集客が期待されるため、金曜日公開の作品とも単純な比較はできないが、クルーズとディアスが共演した『バニラ・スカイ』(01)が890万ドルも稼ぎ出したこと、そして最新の主演作『ワルキューレ』(08)が、クリスマスシーズンの金曜日公開にもかかわらず850万ドルと振るわなかったことを考えると、関係者の言うとおり、「残念ながら、過去集客力でトップを極めたクルーズのスターパワーは、幸せな結婚生活と引きかえに完全に消え失せてしまった」ようだ。
しかし作品そのものはなかなかおもしろいと評判で、金、土、日曜日に集客数が伸びることを期待したいものだ。【NY在住/JUNKO】