アン・ハサウェイが新生“オーシャンズ”を語る!「女性は“自分らしく”あるべき」
本日21時からフジテレビ系「土曜プレミアム」で放送される『オーシャンズ11』(01)で幕を開けた、犯罪プロフェッショナル集団の活躍を描く「オーシャンズ」シリーズ。その最新作にあたる『オーシャンズ8』(公開中)で、新たに女性だけで結成された“オーシャンズ”のターゲットとなる女優ダフネ・クルーガーを演じたアン・ハサウェイに直撃した。
「こんなにすごいアイデアはないと思ったわ。過去3作はもう世界観ができあがっているけれど、類似するところはありながらまったく違う作品。ある意味“兄妹”の関係に近いと思うわ」と本作のオファーをもらった時の心情と、本作のシリーズ内での位置付けを語るアン。また、サンドラ・ブロックやケイト・ブランシェットら豪華女優陣との共演についても「夢のような時間が過ごせた。実際の彼女たちは、映画の中よりも素敵な人たちで、本当にハッピーな経験だったわ」と振り返った。
『プラダを着た悪魔』(06)で若い女性を中心に絶大な人気を獲得したアン。本作の舞台となる“メットガラ”といえば、同作でメリル・ストリープが演じたミランダのモデルとなった女性編集者アナ・ウィンターの代名詞としても知られている。「もしアナが承認してくれなかったらメットガラのシーンはなかったかもしれない」と、アンは思わぬかたちで生まれた両作のつながりを明かした。
実際に本物のメットガラにも出席したアンは「映画の中のメットガラのシーンは本当に素敵で美しいの。実際にメットガラがどういう雰囲気なのかをちゃんと映し出しているわ」と語り、撮影の際にあまりの再現度の高さに思わず拍手をしてしまったいう。
また、本作で演じたダフネについて「心底わがままなキャラクター」だと形容するアンは「私自身がこんな人にはなりたくないと思う女優を演じてみたの」と、役作りについて語る。そして「でも本質はスマートで孤独。実はかなりの頑張り屋さんで、これまで彼女が手にしてきたものは、すべて彼女自身で手に入れてきたのよ」とその魅力についても明かし「彼女は大きな可能性を秘めているわ」と、はやくも続編に期待を寄せるコメントも。
女性差別の撤廃やジェンダー平等を目標にした国連機関「UN Women」の大使としても活動するアン。昨年秋から急速に、長きにわたりハリウッドに蔓延してきた女性差別が浮き彫りになる中で、8人の女性主人公が活躍する本作がヒットしたことについて「女性が主役の映画が成功するという意識を持つことがとても大切だと思っている」と慎重に語る。
「2017年のヒット映画ベスト3(『美女と野獣』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『ワンダーウーマン』)はどれも主役が女性。“男性向け”とか“女性向け”という枠作りは、これからの世の中ではもう通用しない。“男性vs女性”という表面的なことではなく、見えないところにも考えるべき要素がたくさんあるわ」。そして女性たちの活躍を描いた本作には「女性は“女性らしく”ではなく、“自分らしく”あるべき」というテーマが込められていることを明かした。
文/久保田 和馬