新作『X-Men: First Class』が『インセプション』のせいで脚本変更を余儀なくされる
大ヒットシリーズ『Xメン』の前章で、2011年6月3日に全米公開される『X-Men: First Class』のテスト撮影が開始されるが、直前になって脚本の変更を余儀なくされてしまった。
メガホンを取るマシュー・ボーン監督は、同作のために約4、5ヶ月の間、イメージトレーニングなど心身ともに完全な状態で撮影に望めるよう自分をコントロールしてきたが、「『インセプション』(公開中)を見たよ。素晴らしい作品だった。でも、『X-Men: First Class』と似たアイデアがいくつかあることに気がついた時は、気持ちが暗くなってしまったよ。盗作疑惑をかけられるか脚本を変更するかという選択肢を迫られれば、もちろん答えは1つ。12ページ分の脚本をすぐに破り捨てて、その分のストーリー展開を変更することになってしまった」とか。
「『インセプション』の夢のシーンの連続は、1979年に出版されたコミック本『The Uncanny X-Men』のNo.117のバトルシーンを彷彿させるものだったけれど、同時に、僕の新作で、プロフェッサーXが他のミュータントたちが心理的な世界でバトルを展開する時に部屋の中をスピンするシーンと、イメージがそっくりだったんだ。素晴らしいシーンになるはずだったので、削除することになったのはとても残念なことだけれど、新しいアイデアがそれ以上であることを祈るよ」と、MTVニュースで語っている。
全米で3週連続首位をキープし大ヒットしている『インセプション』は、クリストファー・ノーラン監督を天才と言わしめるほど、奇抜で人々の想像力を超えるアイデアが満載。ノーラン監督も、いろんな作品から何かしらのアイデアをいただいているのだろうが、公開時期が遅かったことで、ボーン監督とXメンは憂き目にあうことになった。【NY在住/JUNKO】