ジョン・カーナハン監督「お互いを気遣い、自分の役目に対し献身的に頑張る」のが良いチーム
(ジョン・カーナハン監督インタビューPART1から続く)
――映画作りもまたチームで行うものですが、監督が考える良いチームの条件とはなんでしょうか?
「お互いの役割を尊重して、気遣いを持つ。それと同時に、お互いのそれぞれのことを気遣って、そして自分の役目というものに対して、献身的に頑張る。そして最後にそれを楽しまなければならないと思います。それらがすべてそろった時にパーフェクトなチームワークが生まれるのではないでしょうか」
――本作品を観て、本当に撮影現場が楽しかったように感じられました。監督が最も遊んだシーン、楽しんだシーンを挙げていただけますか?
「ランペイジ(B.A.)に色々演出していると、彼がすごく笑ってくれる。彼って独特の笑いがあるから、彼を演出している時が一番楽しかったですね。苦労はたくさんあったけど、撮影してて楽しかったのは、戦車が落ちるシーンです。それは戦車の中の撮影がとても狭かったので、どこにカメラを置いていいかとか悩んで、苦労したんですけど、楽しかったし、できもよかったので大変満足しています。それとなんと言っても4人がそろっているシーンはどんなシーンでも楽しかったです。もう1つ、撮影してて楽しかったシーンは、マードックを精神病院から逃がすシーンで、3Dの映画を上映していて、そこから実際スクリーンを破って出てきますね。あれはタイミングが本当にパーフェクトでうまくいったので、そのシーンはとても印象に残っています」
――今回、製作にリドリー・スコット、トニー・スコット兄弟が関わっていますが、ふたりとはどんな話をしましたか?
「問題を起こさないように、ということは言われました。それは冗談ですけど(笑)。あのふたりは、これまで素晴らしい作品、大きな話題作を撮ってきたという経験があるので、いろんなアイデアやアドバイスなど、とても稀少なものをもらいました。それと同時に会社で働いている女性がいるんですけど、彼女にも助けてもらって、本来だったら、たぶんスタジオと大きな揉めごとになったであろうようなこと、そういったものも落ち着いて彼女が処理してくれたり、間に入ってくれたりしてくれたことで製作が順調に行きました」
――続編を期待してもいいでしょうか?
「是非、僕は続編を作りたいと願っています。そういう意味では日本の興行成績が大きな要因になると思うんです。やっぱり日本は映画の大きなマーケットですし。ですからヒットしなければ続編は作れないので、日本の成果が続編製作にかかっていると思っています」
――では最後に、日本のファンに注目してもらいたいポイントを教えてください
「今年の夏の映画の中で、一番映画館で観て楽しんでもらえる作品だと僕は思っています」
短い時間の中、多くの質問に誠心誠意答えてくれたジョン・カーナハン監督。抜群のチームワークで作り上げた作品なだけに、テレビシリーズのAチームファンも、映画で初めてAチームに触れる方も、是非スクリーンで堪能してもらいたい。そのできばえにきっと満足することだろう。【MovieWalker】