映画制作に挑んだ中学生が東京国際映画祭で笑顔!講師・大九明子監督は「最高でした」

イベント

映画制作に挑んだ中学生が東京国際映画祭で笑顔!講師・大九明子監督は「最高でした」

第31回東京国際映画祭「TIFFティーンズ映画教室2018」のトークセッションが10月28日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、大九明子監督が出席。映画制作に挑んだ中学生たちも笑顔でステージに登場した。

「TIFFティーンズ映画教室2018」は、若い映画ファンや映像作家の創出を目的に設立されたユース部門の特別企画。特別講師に『勝手にふるえてろ』(17)の大九明子監督を迎え、東京の六本木・麻布を拠点に夏休みを利用して実施された、中学生向けの映画制作ワークショップだ。

完成作『カミサマノオトモダチ』『煎餅』『Birthday』『15の夏 優しい嘘はだれを幸せにするのか』に加え、本企画のメイキングを収めた『映画が生まれるとき~TIFFティーンズ映画教室2018~』が、同映画祭のスクリーンでワールドプレミア上映された。トークには、こども映画教室代表の土肥悦子、メイキングを担当した吉川麻衣子監督も出席した。

プロット作成、ロケ地探し、撮影から編集作業まで、映画づくりのすべての過程を中学生たちが担ったが、その道のりを見つめてきた大九監督は「精度も上がって、彼らが伝えたいこともきちんと伝えられた形になった」と完成作に太鼓判。「(映画を)“つくりたい”と思って集まった皆さんは、お若くても同じ立場。プロ、アマという感じはしない」と壁を作らずに講師として指導にあたったそうで、「おもしろいと思ったことがいっぱいあった」と語る。

「脚本の発想がすごい」と観客から感嘆の声があがる場面もあったが、大九監督は「一番びっくりしたのは、『煎餅』」と笑顔でコメント。「彼らがなにをおもしろいと思っているのか聞きたかった。ディスカッションをすると、笑いをやりたいんだということがわかった。『こうやったら笑いが伝わるんじゃないか』と話したり、いつの間にか楽しんでいる自分がいた」と充実の時間を過ごしたという。

驚きをくれたのは「全チームそうだった」と称え、「録音やカメラをやっている女の子が、男子を黙らせながら、場を席巻していたりするところをいい気持ちになって見ていたし、『おもしろい音がする!』など発見している姿を見て、私もワクワクした。枚挙にいとまがない」と大いに受けた様子。「最高でした」と語っていた。

取材・文/成田 おり枝

作品情報へ