『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』リーアム・ニーソン独占インタビュー到着!PART1

インタビュー

『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』リーアム・ニーソン独占インタビュー到着!PART1

同世代の俳優の中でも最も称賛を集める俳優の1人であるリーアム・ニーソン。スティーヴン・スピルバーグの『シンドラーのリスト』(93)のオスカー・シンドラー役でアカデミー賞にノミネートされ、その後も『マイケル・コリンズ』(97)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(01)、『愛についてのキンゼイ・レポート』(05)、『キングダム・オブ・ヘブン』(05)など、ドラマチックな伝記映画や時代劇などで頼りがいのある男を演じ続けてきた。そして、『96時間』(09)でその激しさが爆発する。世界規模の興行的成功により、リーアム・ニーソンはアクションヒーローになるべくして生まれてきたと映画ファンに知らしめることになった。

しかしながら、リーアム・ニーソンのアクションを印象づけた最初の作品は『ダークマン』(91)であろう。「『ダークマン』が代々のアクションヒーローを生み出したと考えるのが好きなんだ」と彼は言う。「それはサム・ライミの功績だ。彼が全責任を負っているからね。でも格好いい映画だったと思うだろ?」。彼がこの後、アクションの世界に戻ってくるのは、ジョージ・ルーカス監督『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』(99)で演じたジェダイ・マスター、クワイ=ガン・ジン役である。そして、その潜在能力を完璧なものにしたのは、クリストファー・ノーランの画期的な監督作『バットマン ビギンズ』(05)で演じたヘンリー・デュガード役だろう。映画のハイライトとなるクリスチャン・ベールとの対決シーンで見せる極悪非道に徹した姿に、ファンは初めてニーソンの並外れた側面を見ることになった。

今夏、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』(公開中)でジョン・“ハンニバル”・スミスを演じる彼は、Aチームの男たちの1人としてスクリーンを縦横無尽に動き回っている。ジョー・カーナハン監督が描く新たに生まれ変わった『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』は、テレビシリーズ世代のノスタルジアと、新世紀の映画的パワーの間の溝を埋めるように作られている。共演のブラッドリー・クーパー、クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン、シャルト・コプリーと共に、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』の進展のために今までにない役に臨んでいる。

――あなたの共演者たちは色々な意味でこれまでの類型を壊してくれた『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』での経験を絶賛していました。あなたにとっての魅力とは何でしょう?

「『96時間』でアクションアドベンチャーを経験して、気に入ったんだ。身体的な部分でもね。常に身体は鍛えているから次のチャンスを待っていたんだ。そんな時、僕のエージェントが『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』の話をしていて。正直言うと、僕はテレビシリーズのファンではなかった。年代的に外れていたんだ。何回か見たことはあったけど、古くさいけどまあ面白いって感じだった。もっと若い世代のものだと思ったね。そんなこんなで脚本が送られてきたんだけど、製作サイドにリドリー・スコットの名前があって、そこですごいって思ったんだ。リドリー・スコットは大好きだ。これならキャラクターがきちんと書きこまれているアクションアドベンチャー映画になると思った。キャスティングしたい他の俳優の話もしていた。ブラッドリー・クーパーとシャルト・コプリーの名前は確実に上っていたよ。B.A.バラカス役には結構候補者がいたみたいだ。結局、気付かないうちに出演が決まっていたって感じなんだ」。

――男どうしの究極の一夜がフィルムには収められているように見えました。『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』として最初に4人で集まった時のことを教えてください。

「これはヴァンクーバーから2時間ほど東へ行ったところにあるカムループスでの話。ここはメキシコのど真ん中の2倍ぐらいあるところでね。全員で衣装を着て、カメラマンを連れて行って、スナップを撮ったんだ。「これが俺たちなんだ」って。すごく良い気分だったことを覚えているよ。良いエネルギーに満ちていて、最高のスタッフにも恵まれて、共同で脚本を書いたジョー・カーナハン(監督)は最高の脚本家でもあったし。エネルギーや発想力に満ちあふれていて、もっと良いシーンを、もっと良いセリフを、って常に考えているんだ。すごく良いスタートを切れたよ。でも撮影1週目に僕がバンから飛び出して、ブラッドリーが演じるフェイスを助けるシーンがあったんだけど、その時に右肩の腱を2本切ってしまった。しばらくはこのことがかなりマイナスになった。その後の撮影の間も定期的に診てもらわなければならなかったんだ」。

――それは驚きの事態でしたね。これからボス的な役を演じるという時、実際のご自身はどういうタイプなのかを考えられましたか?

「違う人間になるのって結構簡単なんだ。あるレベルまでボス的なタイプを演じると、その後は独りきりの時間が必要になる。現場での1日は長い。カメラの前に立つとテストステロン(※男性ホルモンの一種)が体中にみなぎってくる。その日の撮影が終了したら、後は翌日まで冬眠の時間。なるべく目立たないように長い散歩に出たり、ワークアウトをしたりして、気持ちを静めていくんだ。だいたい毎日そんな感じで過ごしている」。

――作品を見ていると、全員がフルスロットルの活躍をされていますが、競い合うような傾向はあったのでしょうか?

「それぞれが自分のリズムを作っていた。競い合うなんてことはほとんどなかったな。僕らはみんな仲が良くて。ブラッドリーとは親友になったよ。みんなやらなきゃいけないことをきちんとやっていたけど、すごく良い仲間意識も生まれていた。みんな押し付けがましくない程度にお互いのことを気にかけていたんだ」。

――『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』とオリジナルのテレビシリーズとの間にはどれぐらい強いつながりがあるのでしょうか?

「そうだな、オマージュと言っておこうか。もちろん登場人物たちは全員オリジナル版の名前で登場する。ファンファーレもオリジナルのままだ。『特攻野郎Aチーム』の音楽だと思ったけど、解釈を変えてあるか、テンポを変えてあるらしい。でも、この男たちが直面する冒険はレベルアップしているんだ。危険度も増しているし、さっきも言ったようにふたりほど登場人物がダークさをプラスされている。少なくともオリジナルのファンをがっかりさせることはないと思うよ」。

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