映画で幕末の雰囲気にどっぷり浸る!あなたは開国派?攘夷派?
NHK大河ドラマ「龍馬伝」が佳境を向かえ、10月16日(土)からは『桜田門外ノ変』が公開されるなど、ますます盛り上がりを見せる幕末ブーム。その人気に拍車をかけるように、神保町シアターでは9月11日(土)より「幕末映画血風録!!」と銘打った特集上映が実施されることとなった。
『新撰組』(58)や『京洛五人男』(51)など、名だたる幕末浪士が活躍する傑作がめじろ押しのなか、今こそ特筆すべきは『桜田門』(61)と『花の生涯 彦根編・江戸編』(53)だろう。この2本の作品は、幕末に開国を推し進めていた大老・井伊直弼を主人公として描いた作品であるのに対し、公開が待たれる『桜田門外ノ変』は、彼を襲撃した攘夷派の藩士・関鉄之助が主人公となっている。つまりこれらは全く逆の立場から“桜田門外ノ変”という事件を描いた映画なのだ。
開国派と攘夷派、幕末といえばこの2つの立場に分かれるが、どちらの陣営も日本のためを思って行動していたことは、坂本龍馬や新撰組の活躍ぶりを見れば明らか。幕末とは、どちらが正しいとは一概には言い切れない、思想闘争の時代でもあったわけだ。
今回の特集上映で井伊直弼の生き様を知っておけば、『桜田門外ノ変』をよりいっそう感慨深く見られるだろう。さらに他の幕末映画も併せて見ることによって、より深く幕末の世界に浸れることは間違いない。【トライワークス】
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