野生のキリンは超凶暴!?動物たちの知られざる生態が明らかに!
いつの時代も人々を惹きつけてやまない動物たち。最近は動物園に1人もしくは男性同士で足を運ぶ“動物男子”なるものも急増しており、新たなムーブメントが起きている。そんな動物好き必見のネイチャードキュメンタリー『アース:アメイジング・デイ』(11月30日公開)から、イッカクとキリンの生態に迫る貴重なフューチャレット映像が届いた。
イッカクの大きな角の使い道とは…?
ジャイアントパンダやナマケモノ、ヒグマからハクトウラングールなど絶滅寸前種まで、動物たちに限りなく近づきその姿を4Kカメラで撮影した本作。愛くるしい様子だけでなく、知られざる生態まで映しており、資料としても重要なものとなっている。
例えば、今回映像が公開されたイッカクは、人間を寄せつけない北極海に生息しているため研究や調査が進まなかった生き物の一つ。海上に氷床が敷き詰められた彼らの棲みかを、海中から撮影した美しい映像に加えて、氷の割れ目を群れで進むイッカクたちの姿が空から捉えられている。
本作の字幕監修を担当した動物行動学者の新宅広二氏によると、この行動は、氷の裂け目にできた水路を呼吸に利用しながら回遊している様子で、これほどまで鮮明にその姿を捉えたものはレアなのだそう。またイッカクといえばユニコーンを彷彿させる大きな角が特徴的だが、本作によって、その角がせまい氷に囲まれた水路を通るときに、凍りかけた海水を攪拌させるために使っていることが判明。学術的にも意義のある映像となっているのだ。
野生のキリンは超激しい!自慢の首でチャンバラ!
また、普段から動物園で観ることができるような動物たちの野生の一面を知ることができるのも本作ならでは。公開された映像には、草食で温和なキリンが猛獣になる瞬間が映し出されている。首と首をムチのようにしならせながら、どちらかが倒れるまで急所にぶつけ合うこの様子は、新宅氏いわく、発情期に見せる縄張り争いなのだそう。スローモーションにされた映像のキリンの皮膚や筋肉の震えが、その戦いの激しさを物語っている。
こういった真剣勝負は、周囲に人間のいる気が散る状況ではめったに見せないもので、BBCの撮影スタッフは30日にわたる期間中、常にキリンから目を離さずにいたという。そのような万全の態勢ですら、前触れもなく始まる戦いに、現場は大混乱に陥ったそうで、この映像がどれだけ貴重なものかがわかる。
過酷な撮影により普段は絶対に観ることができない、レアな生態を捉えている本作。劇場の大スクリーンで観れば、動物たちのさらなる魅力に気づくことができるだろう。
文/トライワークス