安井謙太郎、山本涼介、森田美勇人が語る、総移動距離3,300km『ニート・ニート・ニート』の撮影秘話
ジャニーズJr.の安井謙太郎が映画初主演を務めた青春ロードムービー『ニート・ニート・ニート』が、11月23日より公開中だ。総移動距離3,300kmという過酷な北海道ロケを共にしたのは、『旅猫リポート』(公開中)の山本涼介や、同じジャニーズJr.の森田美勇人。安井たち3人を直撃し、楽しかったという北海道ロケを振り返ってもらった。
主人公は、女性絡みのトラブルを抱える無職の青年・レンチ(安井謙太郎)で、彼が失業中の同級生・タカシ(山本涼介)と、同じく同級生でひきこもりのキノブー(森田美勇人)を強引に連れ出し、北海道へ向かう。旅の途中では、謎の少女・月子(灯敦生)も合流。それぞれが旅先での出会いを通して成長していく。
原作は、02年のデビュー作「太陽がイッパイいっぱい」で、第8回⼩説新潮長編新人賞を受賞した三羽省吾の同名小説。北海道の苫⼩牧市、札幌市、稚内市、阿寒湖のアイヌコタン、留萌市、清⽔町、帯広市、新得町、えりも町などでロケを敢行した。
安井謙太郎のリーダーシップを山本涼介や森田美勇人が絶賛
安井と森田は、共にジャニーズJr.のユニット、Love-tuneのメンバーだが、北海道での過酷なロケを経て、山本ともすっかり意気投合した様子。レンチは、タカシやキノブーを引っ張っていくパワフルな役どころだ。
ーー個性溢れるキャラクターの3人でしたが、現場での関係性は、いかがでしたか?
森田「わりと役柄そのままの関係性だった気がします」。
山本「そうですね。現場でも似たような感じで、安井くんが引っ張ってくれました」。
安井「いや、僕が実際に引っ張ったのは、銭湯へ行く時くらいです(笑)。僕は『今日、銭湯に行きたいです』と言う係。クランクインする前からすでに3人で仲良く話せていたので、そのまま現場に入ることができました。
やっぱりヤマモン(山本)は、現場の経験があるからすごいなと思いました。監督から言われたこともすぐに理解してやれるから。しっちゃかめっちゃかになっても、常に自分を保っているぶれなさ加減が、タカシに通じるものがありました。僕は普段アイドルをやっていて、今回、お芝居の世界におじゃましたから『失礼があってはダメだぞ』という気持ちがありましたし」。
森田「確かに、僕もそういう気持ちはありました」。
安井謙太郎たちがパンイチでハチと格闘したシーンがカット!?
ーー安井さんは、初主演のプレッシャーをどう受け止めましたか?
安井「プレッシャーはあまりなかったです。最初に主演と聞いた時は、ドッキリかと思いました(笑)。主演という感覚があまりないまま現場に入ったのが良かったのかもしれない。共演者にメンバーの森田もいたし、同世代の俳優が多く、スタッフさんやキャストの方々も『安井、頼むぞ!』的なプレッシャーをかけてくるような人はいなかったので」。
ーー森田さんや山本さんは、主演としての安井さんをどう見ていましたか?
森田「今回は映画の現場でしたが、安井くんはLove-tuneの安井謙太郎として活動している時と、なに1つ変わったところがなくて、テンションもそのままでした。もともと人と接することが得意なタイプだと思うので、僕がフォローしたほうがいいような場面もまったくなかったです」。
山本「現場では、僕は2人とアイドルではなく役者として接していたので、特に緊張したり、やりづらさを感じたりすることもなかったです。でも、ロケが終わったあと、Love-tuneのコンサートに行かせてもらったんですが、その時は2人ともしっかりアイドルで、『全然違う!』と驚きました」。
ーー北海道のロケで印象に残ったエピソードを聞かせてください。
山本「ハチと戦いながらパンイチで走り回ったシーンを撮影したけれど、本編を観たら入ってなかったんです(笑)」。
森田「確かになかった!朝5時に、パンイチで草むらを走ったのに…」。
安井「ああ!めっちゃ思い出しました。確かにない(笑)」。
そう言いながら大笑いする3人。和気あいあいとしたクロストークからも、仲の良さがうかがえる。
ーー森田さんや山本さんは、安井さんの座長ぶりについてどう思われましたか?
森田「座長っぽかったです。というか、普通にいつもの安井謙太郎でした。責任感もあったし」。
安井「嘘?本当に?」。
山本「安井くんは、現場でもスタッフさんと一番話していました。場の空気を良くしてくれていたのが安井くんで、そういうところが座長っぽかったです。しっかり現場をまとめてくれていた感じです」。
安井「いやいや。本当に現場が楽しかったんです。3人で裸のつきあいもできましたし(笑)。周りの人がいてくれたからこそ、思い切ってできました」。
取材・文/山崎 伸子