クリント・イーストウッド、10年ぶりの監督&主演作で“運び屋”に!?
88歳になったいまでもコンスタントに作品を生みだし続ける巨匠クリント・イーストウッドの『15時17分、パリ行き』(18)以来の最新作にして、『グラン・トリノ』(08)以来10年ぶりとなる監督&主演作『運び屋』が、2019年3月8日(金)から公開されることが決定した。
本作は2014年6月に「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」に掲載された、麻薬取締局の操作をかいくぐり最年長の運び屋となった男レオ・シャープの衝撃の実話記事「シナロア・カルテルの90歳の運び屋」をベースにしたサスペンスフルなヒューマンドラマ。
このたび到着した特報映像は、路肩に止めたトラックの荷台に忍ばせた大量のコカインに苦い表情を浮かべる主人公アールと、彼に迫る警官と麻薬探査犬の姿から幕を開ける。焦燥感あふれる表情で、荒涼とした風景の中トラックを走らせる、イーストウッド演じるアール。彼は何故、危険な仕事に身を投じていくのか…。
アールを追い詰める麻薬取締局の捜査官を演じるのは『アメリカン・スナイパー』(14)でコンビを組んだブラッドリー・クーパー。さらに『ミスティック・リバー』(03)のローレンス・フィッシュバーンをはじめ、アンディ・ガルシアやマイケル・ペーニャ、ダイアン・ウィースト、タイッサ・ファーミガら実力派俳優が脇を固め、イーストウッドの実の娘アリソン・イーストウッドも主人公の娘役として出演する。
俳優業からの引退も噂されていたイーストウッドにとって久々の俳優復帰作となった本作は、今年6月にクランクインし12月に全米公開されるという急ピッチ作業で制作。早撮りで知られるイーストウッドの卓越した演出力と『グラン・トリノ』でもタッグを組んだニック・シェンクの脚本によって、また新たな傑作となっていることだろう。期待を胸に公開を待ちたい!
文/久保田 和馬