キャストが皮膚病や寒さに四苦八苦!?『TSUNAMI』の監督が激白する悲惨な現場!

インタビュー

キャストが皮膚病や寒さに四苦八苦!?『TSUNAMI』の監督が激白する悲惨な現場!

100万人以上の行楽客でにぎわうビーチを突如“メガ津波”が襲う! 韓国発のディザスター映画『TSUNAMI ツナミ』(9月25日公開)で来日したユン・ジェギュン監督にインタビューしたら、撮影中の苦労話や監督の秘策!?の話など、レアな裏話が多数飛び出した。

韓国で歴代4位の興行記録を樹立した『TSUNAMI ツナミ』は、『シルミド SILMIDO』(03)のソル・ギョングらによる生々しい人間ドラマや、『デイ・アフター・トゥモロー』(04)のCGプロデューサー陣を迎えたダイナミックな津波のCG映像などが見応えたっぷり。でも、その分、撮影は想像以上に過酷を極めたという。「演じてくれたキャストの大半が、もう水にまつわる撮影はこりごりだと言ってました」と苦笑いする監督。具体的には、どんな点が大変だったのか?

「劇中では、4つのドラマが併行して描かれていきますが、それぞれに苦労がありました。たとえば、ソル・ギョングさんとハ・ジウォンさんが、津波に流されないよう、電柱にしがみつくシーン。あれは使われなくなった大きなプールを借りて波を作り、5日間かけて撮影したんです。でも、韓国では水の値段が高いのと、毎日取り替える時間もなかったので、ずっと同じ水に浸かって撮影をしていたら、ふたりとも皮膚病になってしまって」。まあ……。なんとも悲惨だが、それだけではない。

「イ・ミンギさん、カン・イェウォンさんのカップルは外が零下の気温の中、水に浸かって撮影したし、元夫婦役のパク・ジュンフンさんやオム・ジョンファさんは、屋上で冷たい水しぶきが飛んでくる中、寒さと戦ってもらいました」と、ハードで容赦のない撮影の裏話を激白する監督。

でも、そんな状況下で、監督はキャスト陣をどう駆り立てたのだろうか? すると監督はニコニコしながらこう言った。「監督によっては強く命令するタイプの人もいるようですが、僕はただ役者さんにひたすらお願いして媚びるタイプ。『もう1回やってくれる?』って粘って、それでもダメなら泣いて同情心をかうタイプ(笑)。そこまでしたら、皆さんやってくれますよ」。なんと、泣き落としに出たってこと!?

さらに、監督はソル・ギョングのキャスティングの時も、その秘策に出たらしい。「ギョングさんは韓国でも一番と言われる名優で、キャスティングがとても難しかったんです。でも、どうしても彼にやってほしかったから、初めてお会いした席で一緒にお酒を飲んで、是非出演してほしいとお願いをしたんです。ふたりともお酒が進み、その内涙が出てきて。ギョングさんもつられて泣き、ふたりで抱き合ったら、ギョングさんが『わかったよ。やってやるから』と言ってくれて。次の日に電話で確認したら、『男に二言はない』と受けてくださったんですが、『なぜ引き受けたのかは記憶にない』と言ってました(笑)」。さすが、本作でヒットメーカーとなったユン・ジェギュン監督、ただ者ではない!?

最後に本作を見事に大ヒットさせた今の手応えを聞いてみた。「今まで生きてきて、今が一番幸せ。できるだけこの幸せが長く続いてほしいから、一生懸命やり続けるしかないと思っています」。それはこちらも願うところだ。『TSUNAMI ツナミ』で、ユン・ジェギュンは世界的にもブレイクすること、間違いなしだ!【Movie Walker/山崎伸子】

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