“春の沖縄”をジャック!豪華ゲストや注目映画でにぎわった沖縄国際映画祭の10年

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“春の沖縄”をジャック!豪華ゲストや注目映画でにぎわった沖縄国際映画祭の10年

今年も4月18日(木)から21日(日)に開催される「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」。日本の南国・沖縄を本拠地としながらも、毎年この時期には豪華ゲストがこぞって来場し、“にぎやかな春の沖縄”のイメージがすっかり定着してきた。そんな昨年で丸10年を迎えた沖縄国際映画祭の10年間を振り返っていきたい。

『クローズZERO II』(09)に出演した綾野剛や桐谷健太がレッドカーペットを歩いた第1回沖縄国際映画祭
『クローズZERO II』(09)に出演した綾野剛や桐谷健太がレッドカーペットを歩いた第1回沖縄国際映画祭

吉本興業のグループ会社である、よしもとラフ&ピース運営のもと、"Laugh & Peace"をコンセプトに産声をあげ、2009年の3月19日から22日に沖縄県北谷町「アメリカンビレッジ」とその近郊で記念すべき第1回沖縄国際映画祭が開催。コンペ部門では、“ゴールデンシーサー賞”と名づけられた最高賞を獲得した本木克英監督の『鴨川ホルモー』(08)や、エイミー・アダムス、エミリー・ブラント、アラン・アーキンといった本格派が出演した『サンシャイン・クリーニング』(09)など、日本、アメリカ、スペイン、フランス、韓国など世界各国の8作品を上映した。

吉本ゆかりの人物がレッドカーペットに登場する
吉本ゆかりの人物がレッドカーペットに登場する

また『板尾創路の脱獄王』(09)や『ドロップ』(09)など、吉本興業に所属する芸人たちが監督を手掛けた作品の上映やお笑いイベントなどが開催されるのも、この映画祭ならではの特徴。約11万人を動員したほか、テレビでも中継が大々的に行われ、大きなインパクトを残した。

第7回から名称をリニューアルした
第7回から名称をリニューアルした

第2回からは、期間を4日間から8日間へと大幅に伸ばして開催されると、部門もLaugh部門とPeace部門を分けることにより、上映作品数もグッと増加。審査員にも『フォーリング・ダウン』(93)や『セント・エルモス・ファイヤー』(85)といった作品で知られるジョエル・シュマッカー監督や、『Mr.Boo!』シリーズのマイケル・ホイなどを招くなど映画祭としての箔がついていき、お笑いという側面と映画祭という側面を兼ね備えた唯一無二の存在として定着していくようになった。

アイドルのライブなども実施されるエンターテインメントの祭典となっている
アイドルのライブなども実施されるエンターテインメントの祭典となっている

そして第7回からは、離島を含めた沖縄県全てを巻き込んだ祭りにしたいという思いから、名称を「島ぜんぶでおーきな祭」とリニューアルし、レッドカーペットをはじめとするイベントを、沖縄のあらゆる場所で実施。またコンペティション部門を廃止し、映画祭の期間だけでなく、通年を通したイベントやワークショップを実施するなど、ただの映画祭ではなく、沖縄全土を巻き込んだ一大文化事業としての役割を担うようになっているのだ。

沖縄らしい民俗芸能もレッドカーペットを盛り上げる
沖縄らしい民俗芸能もレッドカーペットを盛り上げる

2018年4月には、「学校法人ラフ&ピース」を設立し、初の認可校である「沖縄ラフ&ピース専門学校」を開校するなど、エンターテインメントの創出拠点となる事業にも乗り出して、独自の路線を突き進む沖縄国際映画祭。ぜひ、この機会に注目してみてほしい!

文/トライワークス

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