ジニー・ウィーズリー役 ボニー・ライト インタビューPART1
――ジニーはハリーのどんなところに惹かれたのでしょうか?あなたもハリーとつきあいたいと思いますか?
「魔法の世界で私がジニーだとしたらということね(笑)。ハリーとジニーは、若い世代が恋に落ちるには、状況が特別だったと思うわ。より純粋な存在だったわけだし、ハリーはウィーズリー家に温かく迎え入れられ、兄弟姉妹のような関係だった。ハリーにしてみれば、親友の妹みたいな感覚だったし、ジニーも友達のような感覚で接していたの。だからふたりはお互いに対する自分の気持ちすら自覚がないまま、そういう状況に直面したのよね。6作目(『謎のプリンス』)でだんだんお互いのことを意識するようになり、急接近した。ジニーは彼のことを選ばれし者だというふうには見ていなくて、ありのままの彼だとしてとらえている。しっかりした関係で、だからこそ若者が一時期お互いに夢中になっているだけというのではなく、もっと長い間続くのではと思わせる部分があるわけなの。それは次の7作目(『死の秘宝』)でも顕著なの。ハリーがホークラックス(分霊箱)を探し、自らに課された使命を果たす旅に出なければならない時に、彼女は彼にそれを許すのは、とても大人の行動ね」
――それはあなたご自身にも言えることですか?この映画シリーズに出演されたことで成長されたと思いますが、あなたの生活、価値観にどのような影響を与えたのでしょうか?
「多くの人々がハリー・ポッターに共感するのは、映画を通して様々なメッセージを人々に投げかけ、それによって色々なことを感じてもらえるからなの。6歳の女の子や40歳の男性など、背景の全く違う人たちの心の琴線に触れることができるのは、色々なメッセージ、特に興味深いモラルの視点から描かれているからだと思うわ。だからこそ、この映画で演技をするのが楽しいと思う人が多いのよね。自分自身や自分の置かれた環境を振り返ってみたり、自分の身近にいる人たちのことを、物理的に認識するだけではなく、感情面でも、スピリチュアル面でも考えさせられることが多いから、演技をする時にもそれを十分に認識して望まないといけないわ。それはチャレンジであり、自分の行動全てを見直したりすることになるの。それはエキサイティングなことよ。撮影中は演技に集中しているわけだけれど、ようやくここにきて、過去10年間を振り返ってみることができ、小さな出来事も皆、実は大きなことだったと思えるの。それらすべてがつながっていて、それによって影響があるので、その時々に実際やっていたことよりも、ずっと大きなことにね。ハリー・ポッターのせいだけでなく、私たち皆それぞれ他のことも通して成長しているわけだけれど、ハリー・ポッターなしには今日の私たちはいなかったでしょうね。素晴らしいことよ」
――シリーズを通して一番楽しかった思い出は何ですか?
「うーん、それは難しい質問ね(笑)。9歳の時に初めて9と3/4番線のセットに初めてやって来た時のことは忘れられないわ。真冬だというのに、夏の服を着させられていたから寒かったの(笑)。それまで映画の撮影現場に行ったことはなかったし、何が起こるのか全く見当もつかなかった。専門用語もわからなかったので、『カット!』とか『ローリング!』と言われても何のことやらという感じだったのが、今私たち皆が通って来た軌跡を振り返ると、感慨深いものがあるわね。最後の2作、特にPART2では、クライマックスとなる戦いで、皆がずっと待ち望んでいたことだから、とにかく最高にドラマチックに、クレイジーにやりたかった。全てを爆発させ、全ての呪文を使って、全力投球するのは楽しかった。この旅が完結したと実感したわ。そして文字通り、ホグワーツを破壊したんだものね(笑)」
――あなたはテレビ、映画について学校で学んだと聞きましたが、将来的にカメラの後ろ側に回って仕事をされたいと思いますか?
「ずっと学校や勉強は大好きだったの。個人的には俳優業を別の角度から見てみるために、とても興味深いと思ったのよね。映画製作にどのようなことが必要なのかというのを、別の視点で見ることができたわ。私が学んだ、脚本を書くこと、脚色、編集、カメラを使って撮影といったようなこと全てが、とても興味深いわ。私のコースはアートコースなので、ファインアートについてのことだから、それほど技術的なことはやらないのだけれど、とにかく私が好きなのは演技なの。演劇学校に行くのとはまた違って、全体像を見るには役に立ったわ」