『ブラック・スワン』が第26回インディペンデント・スピリット・アワードで4部門にノミネート
ダーレン・アロノフスキー監督最新作『ブラック・スワン』(2011年春公開)が、第26回インディペンデント・スピリット・アワードにて作品賞、監督賞、主演女優賞、撮影賞の4部門にノミネートされた。
ヴェネチア映画祭のオープニング上映後、世界中のメディアから絶賛を受けている本作。なかでもプリマを争うバレリーナの精神的苦悩、善と悪の二面性を見事に演じ切った主演のナタリー・ポートマンには、早くもアカデミー賞主演女優賞ノミネートとの声も上がっており、今回のノミネートで今後の賞レースの目玉としてさらなる注目を集めることは必至だ。バレリーナ、ニナを演じた主演のナタリー・ポートマンは、13歳までバレエを習っていたが、演劇に集中するためにバレエを断念した。ダンサーがどれだけ自分の体を酷使するかを身をもって知っていたナタリーだが、「撮影開始の1年前からトレーニングを始めたけど、撮影中もトレーニングを続行しなければならなかった。撮影は1日15、16時間ぐらいかかったし、その前後にはトレーニングの時間をとらなければいけなくて、とてもきつかったわ」と、苦労を明かした。しかし、「アロノフスキー監督の作品に出演を決めた時、大変なことになるだろうと覚悟は決めていた。チャレンジは好きだし自分を追い込むのも嫌いではない」と同作に出演できた喜びを語った。
撮影後には体を休めるために休暇をとらなければならなかったほど全力で打ち込んだナタリーは、「仕事ではいつも、怖いものにはあえて挑戦するように心がけている。でも、あんなに大変なことになるとは予想していなかった。ありふれた言い方かもしれないけれど、力を注ぎこめば注ぎ込むほど、見返りも大きいの。だから私にとっては素晴らしい経験となったわ」と振り返った。今後の賞レースの目玉になるであろう『ブラック・スワン』、その結果に期待がかかる。【Movie Walker】