尾上菊之助はキングの風格!『ナルニア国物語』第3章の声優発表会見開催
英国作家、C.S.ルイスの伝説的なファンタジー小説を映画化したシリーズ第3作目『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』が2011年2月25日(金)公開。遂にクライマックスを迎える本作で日本語吹替の声優を務める大地真央、尾上菊之助、はいだしょうこが記者会見を行った。
1作目の『ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女』(05)から白い魔女の声を担当している大地真央は、「白い魔女は、もう死んだと思っていたので、まさかまた登場するとは思っていませんでした。やったー!という感じで嬉しいです。アフレコは久しぶりでドキドキしましたが、やっていくうちによみがえってきました」とコメント。
尾上菊之助が2作目『ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛』(08)から演じているカスピアンは、王子から王に成長。菊之助は「カスピアンは、父親を探したり苦悩しながら旅をしている。僕は彼のように苦悩はしていませんが、芸の冒険をしている途中です。僕はカスピアンほど凛々しくないので、彼の風格を出すのに苦労しました。(風格を出すためには)姿勢を良くすることでしょうか」と役作りについて語った。
また、星の妖精・リリアンディル役でナルニア初参加となったのは、妖精のような雰囲気を漂わせるはいだしょうこ。「私が宝塚に入ったきっかけは、子供の時に見た大地さんの舞台です。家族みんなが大地さんのファンです。今日初めてお会いして、楽屋でご挨拶させていただいた時に、大地さんが私を見ているということだけで夢のようですし、これ以上の幸せはないかなと思います」と感無量。それに対し、大先輩の大地は、彼女が放つ独特の空気感に微笑みながら、「どうもありがとう(笑)。幼稚園の頃に見てたの?」と当時の時代が気になった様子。はいだは「幼稚園、小学校の時もずっと見ていました」と答え、大地は時の流れをかみしめるように「(これからも)よろしくお願いします」とコメントした。
ナルニアといえば、壮大なスケールとアクション満載の冒険が描かれることはもちろん、ライオンの姿をしたナルニアの創造主・アスランをはじめ、多種多様なキャラクターが登場することも魅力の1つだ。「それぞれ自分と一番近いキャラクターはどのキャラクター?」と質問すると、大地は「ルーシーでしょうか。かわいいから(笑)。夢です」、菊之助は「僕はアスランですね。格好良いし、あんな王になりたい。僕の夢ですね」、はいだは「私は似ているというか理想なんですが、リリアンディル。自分と似ているところは色が白いところ」と、それぞれが憧れの気持ちを踏まえつつ答えてくれた。
また会見後半、「菊之助さんがナルニアに行っている間に、日本では梨園のプリンスが入院されてしまいましたが、どのように思われていますか?」という映画絡み以外の質問が飛び出すと、一瞬の緊張がその場に張り詰めたが、菊之助は「同級生なので非常に心配しています。早い復帰を願うのと、元気な彼の姿を見せてほしいですね」と堂々とコメント。映画さながらのキングの風格を感じさせた。
本作は3Dでの公開も決定しており、シリーズのクライマックスを飾る本編が、どのようにスケールアップしてスクリーンに登場するのか期待が高まる。日本語吹替キャストの活躍と共に、映画の公開を心待ちにしてほしい。【取材・文/鈴木菜保美】