カンヌグランプリ受賞作『神々と男たち』の日本公開が決定!
第63回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞したグザヴィエ・ボーヴォワ監督『神々と男たち』がアカデミー賞の前哨戦の1つ、ナショナル・ボード・オブ・レビュー(米国映画批評会議)最優秀外国語映画賞を受賞した。アカデミー外国語映画賞のフランス代表にも選ばれており、アカデミー外国語映画賞の最有力候補にも挙げられている。そして、このたび日本公開が2011年3月上旬に決定した。
1996年、アルジェリアで起きた、武装イスラム集団(GIA)によると言われるフランス人修道士7名の誘拐・殺害事件を題材にした本作。サルコジ政権のブルカ禁止法に代表されるイスラム文化排斥の動きと、それに対するアル・カイーダ系テロ組織による報復宣言で揺れるフランスにおいて社会現象化したが、むしろ“信念の強さ”と“人間の尊厳”がいかなるものか、宗派や国籍に関係なく、見る者全ての胸に深く突き刺さる。決心した人間はこれほどまでに穏やかで、そして美しいものなのか。今もなお、各地では宗教的内紛が後を絶たない。今、まさに、向き合わなければならない問題が真摯に胸に迫って来る。
フランスでは『オーケストラ!』(10)をしのぐ304万人を動員し、なおもロングラン大ヒット中の本作、公開を楽しみに待ちたい。【Movie Walker】
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