ベッカムやアリアナ・グランデ、親日家セレブの日本の楽しみ方は?
東日本大震災の際に積極的に支援してくれたレディー・ガガやリアム・ギャラガーなど、親日家セレブの存在はうれしいもの。プライベートでも日本びいきな有名人は、日本のどんな部分に魅力を感じているのだろうか?
デイヴィッド・ベッカム
日本好きというよりも、“日本食マニア”と言ったほうがよさそうなのがデイヴィッド・ベッカム。都築直樹料理長が腕を振るうシンガポールの名店「厨(くりや)」や、東京銀座にあるミシュラン3つ星店「すきやばし次郎」、南青山のミシュラン2つ星店「海味」などで、大好物のウニや白子に舌鼓を打つ様子を、何度もインスタグラムに投稿している。昨夏は東京の会員制和牛レストラン「和牛マフィア」のシェフを休暇先のインドネシアに呼び寄せ、最高級の神戸牛やウニの巻き寿司などを楽しんだ模様。また、一流サッカー選手たちの情報発信アプリ「OTRO」の宣伝では、「私が世界で一番好きな都市の一つ、東京を一緒に探索してみよう!」とのキャプションを添え、東京滞在時の動画をCMに使用している。
ルー・ドワイヨン
ジェーン・バーキンの三女で、映画監督ジャック・ドワイヨンを父に持つルー・ドワイヨンも、日本文化を愛するセレブの一人。異父姉の女優、シャルロット・ゲンズブールの方が日本では有名だが、ミュージシャンとして活躍するルーも、本国では高い評価を受けている。
母であるジェーン・バーキンは親日家として知られており、東日本大震災の翌月にも訪日。募金活動や復興チャリティコンサートを行い、昨春には旭日小綬章を受勲したほどだ。娘のルーも何度か来日しており、浅草や原宿、「三鷹の森ジブリ美術館」などの都内の観光スポットは言うに及ばず、鎌倉や箱根、奈良にも足を延ばしている。行きつけは和菓子の老舗「とらや」のパリ支店で、抹茶と和菓子の写真はインスタの定番。アートデザイナーとしての顔も持つルーは、着物の絵を描いたり和風のドールハウスを作ったりもしており、日本の美的感覚にインスパイアされているようだ。
アリアナ・グランデ
きゃりーぱみゅぱみゅや、日本のメタルダンス・ユニット「BABYMETAL」が大好きなアリアナは、2015年にロサンゼルスの日本語学校に入り、以来ずっと日本語を学んできた親日家。スタジオジブリの色彩設計家だった保田道世さんが他界した際は、即座に追悼コメントを投稿したほど日本のアニメが好きで、腕には『千と千尋の神隠し』(01)の千尋のタトゥー、平仮名で書かれた「うたいましょう」の文字と、ポケモンキャラ“イーブイ”のタトゥーを入れている。
さらに、今年1月に発売されたシングル「7 Rings」のMVは、タイトルが日本語で書かれていたり品川ナンバーの車が登場したりと、日本への愛情が随所に散りばめられた作品だった。ところが、この曲のタイトルを「七輪」と直訳したタトゥーを彫ってしまったことが、思いがけず大騒動に発展。「七輪は日本のバーベキュー用グリルの意味」という指摘や嘲笑のコメントが殺到したため、アリアナが「指輪」に直そうと試みるも、字の順番が違うという批判や文化の盗用だと糾弾する人々まで現れた。炎上に疲れたアリアナは、とうとう日本語の勉強をやめると宣言。「今までとても楽しんで、情熱を持って勉強してきた。いつか本当に日本に移住したいと思ってた。でも、もういいわ。さようなら」という残念な結論をツイートしている。
しかし、激しいバッシングがあったのは米国内がメインだったようで、今でもアメリカ以外の国では、日本語の書かれたオフィシャルグッズを販売している。たとえ日本語の勉強はやめても、今後も日本の音楽やアニメを愛し続けてほしいものだ。
UK在住/シャオ