先輩・大地真央も太鼓判!『ナルニア3』ではいだしょうこが妖精に?
ライオンのアスラン王の迫力あふれる表情でおなじみのシリーズ最新作『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』が2月25日(土)から公開される。原作は「ハリー・ポッター」と並ぶファンタジーの王道とも言える英国作家C.S.ルイスのファンタジー小説だ。第3作目となる本作は、シリーズ初の3D上映や、氷の魔女の再登場、ペペンシー兄妹たちの成長など見どころも満載! 本作で日本語吹替の声優を務める大地真央、尾上菊之助、はいだしょうこが、アフレコの難しさや作品の魅力を語ってくれた。
意地悪ないとこのユースチス(ウィル・ポールター)の家に預けられたぺペンシー兄妹のエドマンド(スキャンダー・ケインズ)とルーシー(ジョジー・ヘンリー)。ある日、ユースチスの家の壁に掛けてあった船の絵画を見ていた3人は、絵の中に吸い込まれ、ナルニアの海へとたどり着く。カスピアン王(ベン・バーンズ)やネズミの騎士リーピチープたちの船に乗船した3人は、光を奪われたナルニアを救う魔法の剣を集めるため、大海原へと船を急がせる。
『ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女』(05)から、ミステリアスな声で白い魔女の声を好演しているのは大地真央。白い魔女ならではの役作りについて尋ねた。「白い魔女は摩訶不思議な雰囲気がある。第1章ではとても怖い感じで、今回も本質的には怖いけれど、何か誘惑するような、逆にその優しさが怖いような(笑)。そんな感じが出せたら良いなと思いました」。
一方、尾上菊之助は『ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛』(08)から登場したカスピアンの声を担当する。前作では王子だったカスピアンが、本作では王へと出世。「王として落ち着いた雰囲気や風格を出せるように、なるべくゆっくりとした感じで話すように心がけました」と王ならではの声の出し方に気を配ったとのこと。また「舞台では体を使いますが、アフレコは対象物がマイクだけなので苦労しました。でもセリフを言っているとやっぱり体が動いてしまいます(笑)。実際に演じられている方と口を合わせると、どうしても早口になってしまって、始めたばかりの頃は慣れるまで時間がかかりました」とアフレコの難しさについて語ってくれた。
また、星の妖精・リリアンディル役でナルニア初参加となったのは、はいだしょうこ。今回、初のアフレコを経験したはいだは、現場の様子を振り返った。「タイミングを合わせながら、役に入り込まければいけないし、何もかもが難しかったです。焦って早口になってしまったり、逆に最後までセリフを言い切れなかったり。私の役の星の妖精は光っていて、とても美しいんです。彼女の美しさを崩さないように演じようと思いました」。
そんなはいだの声を“適役”と話すのは、宝塚歌劇団の先輩でもある大地だ。「この可愛らしい独特のお声が役柄にぴったりなんじゃないかなと思います。良い意味で浮世離れした純粋な雰囲気、妖精という役と合っていると思います」と話し、菊之助も「僕もはいださんとは今日初めてお会いしましたが、何とも言えない独特の魅力がある。星の妖精ですもんね。ご本人も『星からいらしたんですか?』っていう感じで(笑)。本編のできあがりが楽しみです」と、ナルニア新加入のはいだの奮闘に期待を寄せた。
ナルニアといえば、何といってもライオンの姿をしたナルニアの創造主・アスランの圧倒的存在感だ。その他にも、見る者の心を躍らせる多種多様なキャラクターたちが登場する楽しさは「ナルニア国物語」ならでは。好きなキャラクターをそれぞれに尋ねた。「私はアスラン。また会えた!という感じがしています。私は猫が大好きなので、もう触りたいし、会いたいしで、狂喜乱舞でした(笑)」(大地)、「僕は今回初登場のユースチス。最初は意地悪な彼があんまり好きじゃなかったんですけど、彼が活躍することによって物語が展開していく。彼の変化に注目してほしいです。人間は変われるんだということを、ユースチスを見て感じました」(菊之助)、「私はルーシー。第1作目では無邪気な女の子だった彼女が、女性としてどんどん成長していく姿が格好良いです」(はいだ)。
世界中で愛されるクラッシックなファンタジーの世界が壮大なスケールで描かれる映画『ナルニア国物語』。最新CG技術に加え、シリーズ初の3D上映は、人々の期待値をさらに上げた。登場するキャラクターの活躍と共に、日本語吹替キャストの声の演技にも注目だ。新たなナルニアの扉が開くまで、もうまもなくだ。【取材・文/鈴木菜保美】