東日本大震災のハリウッドへの影響をスタジオ幹部らが危惧
今回の東日本大震災の影響がハリウッドにもたらすインパクトは当初考えられたよりも大きく、今後数ヶ月にわたって配給スケジュールの見直しやショービズ関連企業の株価などに影響を及ぼすだろう、と業界誌Hollywood Reporter電子版が伝えている。
また、福島原発における事故が深刻化すれば、興行収益もさらに悪化の一路をたどることになると大手スタジオの幹部らは危惧しているという。「誰もが配給スケジュールの変更を余儀なくされている。一本の映画の公開を先送りにしたら、他の映画の公開スケジュールもずれてくる。原発事故が本当に深刻なものだった場合には、また全く違った状況になる」と、ある映画配給関係者は語っているとHollywood Reporterは伝えている。
日本における興行収益はハリウッドにとっては重要であり、全世界での興行収益の約10%を占めているという。震災後、クリント・イーストウッド監督の『ヒア アフター』が上映中止になったほか、ソニーも『世界侵略 ロサンゼルス決戦』の当初の4月1日(金)日本公開を見合わせることに決めた(公開時期は今のところ未定)。地震や津波のシーンがあるわけではないが、大量虐殺のイメージが適切ではないと判断されたという。【UK在住/ブレイディみかこ】
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