コッポラ監督が自らデジタル修復！『地獄の黙示録ファイナル・カット』IMAX上映決定

最終版『地獄の黙示録　ファイナル・カット』が上映決定！[c]2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHTS RESERVED.

巨匠フランシス・フォード・コッポラが、ベトナム戦争の闇を壮大なスケールで描いた戦争大作『地獄の黙示録』を、コッポラ監督自らが再編集し新たにデジタル修復した最終版『地獄の黙示録ファイナル・カット』が2020年2月28日(金)より全国IMAXにて期間限定上映されることが決定。あわせて、メインビジュアルと特報映像が公開された。

ベトナム戦争下、カーツ大佐暗殺の特命を受けたウィラード大尉が部下との船旅で遭遇する体験を描き、マーロン・ブランド、マーティン・シーン、ロバート・デュヴァル、ローレンス・フィッシュバーン、ハリソン・フォード、デニス・ホッパーなど豪華キャストが出演している本作。当時、製作費は約90億円にまで膨れ上がり、『ゴッドファーザー』(72)の成功で得た私財を投じるほどコッポラが人生を捧げたという本作は、カンヌ国際映画祭パルム・ドール、アカデミー賞撮影賞＆音響賞を受賞した。現在も戦争映画の傑作として語り継がれている。

コッポラが最も満足できるバージョンだと断言した最終版『地獄の黙示録　ファイナル・カット』[c]2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHTS RESERVED.

製作から40年が経つ本作だが、コッポラは自分の好きなバージョンとして1979年の劇場公開版より30分長く、すべてを盛り込んだ2001年の“特別完全版”より20分短いバージョンに再編集し、新たにデジタル修復。こうして完成した最終版『地獄の黙示録ファイナル・カット』は、本上映が本邦初公開となる。

映像は撮影時のオリジナル・ネガフィルムを初めて使用し、音声は劇場公開版のプリントマスターを使用。いずれも独自のIMAX DMR(Digital Media Remastering)技術でデジタルリマスターされ、コッポラが長年望んでいた没入感や臨場感を実現。細部までくっきりと映し出される明るくクリアな映像と、ヘリコプター、投げ槍、ナパーム弾、爆発などの超低音が内臓を揺さぶる、迫力あるサウンドを体感することができる。

【写真を見る】マーロン・ブランド、マーティン・シーン、ロバート・デュヴァルなど伝説的名優が勢ぞろい！戦争大作『地獄の黙示録』[c]2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHTS RESERVED.

さらにこのたび公開されたメインビジュアルでは、映画ファンから絶大な人気を誇るアメリカのグラフィックデザイナー集団"MONDO"が制作したアートワークを使用。沼から出ているマーティン・シーンの顔と上下対称に、マーロン・ブランドの顔が水面に映っているデザインが印象的なビジュアルに。また特報では、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」にのせて、見応えある戦闘シーンが収められている。

高精細な映像と迫力のサウンドに生まれ変わった、コッポラが最も満足できるバージョンだと断言した『地獄の黙示録ファイナル・カット』。ぜひこの機会に臨場感たっぷりのIMAXで体感してみてほしい。

文/富塚沙羅