三船敏郎、本日生誕100周年!“世界のミフネ”の記念プロジェクトが始動
『羅生門』(50)や『七人の侍』(54)など、数多くの名作を残した国際的スター“世界のミフネ”こと三船敏郎。本日4月1日で生誕100年を迎えることを記念して「生誕100年記念プロジェクト」がスタートすることとなり、プロジェクト第1弾の概要が発表された。
『銀嶺の果て』(47)で俳優デビューし、翌年に黒澤明監督の『酔いどれ天使』(48)で主役に抜擢されて以後、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した『羅生門』(50)や、ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞した『七人の侍』(54)、共にヴェネツィア国際映画祭主演男優賞を受賞した『用心棒』(61)と『赤ひげ』(65)など映画史に残る名作で主演を務めてきた三船敏郎。1962年には三船プロダクションを設立しプロデューサーとしても手腕を発揮。1997年に享年77歳でこの世を去った。2016年にはハリウッドの殿堂入りを果たし、世界が誇る日本の名優として生涯150本余りの映画に出演している。
このたび発表されたのは、まず日本映画専門チャンネルで4月4日(土)9時よりテレビ初放送される、記念すべき三船の初海外主演作品となったイスマエル・ロドリゲス監督による『価値ある男』(61)。メキシコ映画となる本作は“世界のミフネ”の原点となっており、第34回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート、ほかにもシルバーグローブ賞、サンフランシスコ国際映画祭金賞などの受賞歴を誇る幻の映画が生誕100年を記念してデジタル復活を果たす。放送前には、映画評論家の佐藤忠男による解説があるのもファンには嬉しいところ。
またBS10スターチャンネルでは、三船が世界に挑んだ海外作品を中心に4月より3か月連続で大特集を実施。4月には実業家の本田宗一郎をモチーフにした役を演じた大作『グラン・プリ』(67)や、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の『1941』(80)、アラン・ドロンとの生涯兄弟関係を築き上げるきっかけとなった『レッド・サン』(71)など6作品が一挙放送される。さらに同じく生誕100年を迎えた映画雑誌「キネマ旬報」とのコラボ企画も始動。1950年代以降に「キネマ旬報」に掲載された三船のインタビューや対談、グラビアなど貴重な記事の数々が「キネマ旬報WEB」にて初夏より公開される。
世界中の映画人からリスペクトされ、映画史に数々の歴史を刻んできた三船敏郎。生誕100年という節目の年に、“世界のミフネ”の代表作をじっくりと堪能してみてはいかがだろうか。
文/富塚 沙羅