松本幸四郎が『ライフ』ナレーションで「娘・松たか子と参加できて嬉しい」

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松本幸四郎が『ライフ』ナレーションで「娘・松たか子と参加できて嬉しい」

BBC Earth Films制作によるネイチャードキュメンタリー『ライフ いのちをつなぐ物語』(9月1日公開)の完成披露試写会が7月5日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、日本語版でナレーションを担当した松本幸四郎、松たか子と、マイケル・ガントン監督、マーサ・ホームズ監督が登壇した。

映画のナレーションは初挑戦となった松本は、本作について「ゴリラやライオンの父親たちの後ろ姿が出てくるのですが、人間と同じで何ともいえず寂しい(笑)」と話し、「歌舞伎役者の襲名の“名”は名前という意味ではなく、“命”という意味だそうです。その世界に生きている私はこの映画を見て、改めて命がけで命を渡していくということが生物にとって、人間にとっていかに崇高で大事かということを感じました。その作品のナレーションに、自分が命を受け渡した松たか子と参加できて嬉しいです」と、父親の表情をのぞかせた。BBCのドキュメンタリー作品のファンの松は、「動物たちが特性を活かして生き切っているのを見ると、私たちは生き切っているのだろうかと感じます。素晴らしい映像を見ると共に、私たちが自分たちの生き方に立ちかえるきっかけになると思います」と、本作のメッセージを伝えた。

日本への来日について、「来日しない理由なんてなかった」と話すマイケル・ガントン監督は、「今回の作品は親密なアプローチをしており、“観察するような視点”ではなく“前のめりで生き物のドラマに入っていく”ような感じです。全ての生き物が生誕して、命をつないでいく様子を描いています」と紹介。マーサ・ホームズ監督は、松本と松の親子ナレーションについて、「この作品は生き物の生誕から死に至るまでに、いかに命を引き継ぐかを描いており、それには家族を見せるのがベストだと思いました。父と娘のナレーションは勇敢でパーフェクトな試みだと思います。(日本版冒頭5分を目にして)おふたりのナレーションは我々の求めていたトーンで、我々の動物に対する思いや共感が全て込められていました」と絶賛した。震災の様子を知り、マーサ・ホームズ監督は「日本人の落ち着き払った様子や、国が一つになる様を見て感動しました。被災にあった子供たちの心をこの映画が少しでも癒すことができたら。困難にぶつかっても乗り越えていく生き物たちを見て、地球を思う気持になってほしいです」と感慨深く語った。

世界18ヶ国、24ヶ所を股にかけて撮影し、3000時間の映像素材から厳選された90分で描かれる本作にちなみ、動物に扮した世界18ヶ国の子供たちが登場。子供たちに交じり、スペシャルサポーターの猫ひろしが交じっていることが判明すると場内からは大爆笑が起こるなど、大盛り上がりの舞台挨拶となった。【Movie Walker】

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