ベルギー王国史上初『タンタンの冒険』ワールドプレミア開催!ベルギー王室の王女も参加
1929年からエルジェが作ったコミック「タンタンの冒険」シリーズを、スティーヴン・スピルバーグ監督が30年かけて初3D映画化した『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』(12月1日公開)。本作のワールドプレミアが10月22日、タンタンの生まれ故郷であるベルギーのブリュッセルで行われ、ジェイミー・ベル、スピルバーグ監督らが出席した。ベルギー王国史上初の映画のワールドプレミアとなり、ベルギー王室のアストリッド王女らも参加。ベルギーは国を挙げて本作を歓迎した。市内には数え切れないほどのタンタンのポスターが貼られ、同イベント前にはタンタンマニアが集まって、タンタンに登場するクラシックカーのパレードが行われた。
約30ヶ国からジャーナリストが集まった記者会見に出席したスピルバーグは、「この映画をタンタンの発祥地であるベルギーで最初に披露することができることに誇りを感じている。新しいテクノロジーを駆使してこれを実現することができた。観客には素直に見て、喜んでもらいたいね」と語り、「『レイダース 失われた聖櫃』(81)を作ったのがタンタンとの出会い。電話で映画化の話をした時、エルジェも『レイダース』が大好きだと言ってくれた。エルジェがこの作品を見たら、きっと映画を気に入ってくれると思う」と自信満々で断言した。
その後、スピルバーグらはブリュッセルとパリを結ぶ鉄道タリスのタンタン特別列車に乗り込み、そのまま同日夜、パリプレミアに参加。タンタンを冒険へと誘い出すユニコーン号の一部が装飾された劇場には、本作の公開を待っていた約3000人の観客が集まり大熱狂! 23日にはロンドンでプレミアが開催され、ブリュッセル、パリでは参加できなかったサッカリン役のダニエル・クレイグも登場。タンタン役のジェイミー・ベル、デュポン・デュポン役のサイモン・ペグ&ニック・フロスト、人気脚本家のスティーヴン・モファット、エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュら、本作の製作に名を連ねるイギリスチームが大集合。劇中でタンタンが乗っているインディアンカーとスノーウィらしき犬も登場し、他のプレミアとは一味違う盛り上がりを見せた。
ヨーロッパのメディアからは公開前にも関わらず、「ピーター・ジャクソンとスピルバーグのタッグは、3Dの可能性を絶妙に引き出すアクションシーンを作り出した。まるで生身の人間が演じているみたいだ」(米Variety誌)、「アクション満載でゴージャス。スピルバーグは、エルジェが作り出した『タンタン』の世界を映像化できる唯一の監督だ!」(英Empire誌 Online)、「たとえて言えば、『ジュラシック・パーク』以来のファミリームービーの楽しさを持った傑作」(英Time Out London誌)と、絶賛の声が次々と上がっている。公開の順番がヨーロッパ、日本(アジア)、そしてアメリカと、アメリカ公開が最後という異例の公開形式をとる本作。原作の認知度100%のヨーロッパからの人気の牽引に期待が高まる。【Movie Walker】