三谷幸喜&西田敏行『ステキな金縛り』引っさげ仙台へ!「3.11以前よりも素晴らしい東北に」
『ザ・マジックアワー』(08)以来、3年ぶりとなる三谷幸喜監督・脚本作『ステキな金縛り』(10月29日公開)の舞台挨拶が10月25日、MOVIX仙台で行われ、西田敏行と三谷監督が登壇した。
「信じよう。映画の力。」を合言葉に開催している第24回東京国際映画祭は、東日本大震災を受け、復興支援のため、「TIFF ARIGATOプロジェクト」を実施。その一環として、同映画祭と仙台市が協力し、被災者の方々に贈る特別上映会を行っている。特別上映会では今年のTIFF出品作350本超の中から4作品が上映され、その一本に“一番笑えて、感動できる”という理由から、本作が選ばれた。三谷監督は「こういう映画なので、みんなに元気を与えられればと、みんなの元気の源になればと思います。コメディはみんなで見れば見るほど何倍も面白くなるので、映画館でたくさんの人と一緒に見てほしい」と作品に込めた思いを明かした。
当日は仮設住宅からの参加者も含む仙台市内各地から、約280人の観客が来場。上映中の場内は爆笑に次ぐ爆笑だったが、クライマックスでは涙を浮かべる姿もあり、「笑いあり、涙あり、久しぶりに笑った。普段、あまり笑うことがないので、コメディって良いなと思った」「久しぶりに声を出して笑った。震災以来、元気がないが、自信をもって頑張りたい」「笑えて感動もした。暗い気持ちを吹っ飛ばして明日から頑張ろうという気持ちになれる映画」などのコメントが寄せられた。
震災直後から故郷の福島をはじめ、被災地や首都圏内の避難所などで積極的にボランティア活動を行い、今回の企画にも二つ返事で快諾した西田が、「みんなでこの映画を見て笑って、復興復旧のモチベーションを上げましょう」と挨拶をすると、場内は万雷の拍手が沸き起こり、「3.11以降、東北は大変ですが、宮城が東北を牽引していってほしいと思います。そして、3.11以前よりも素晴らしい東北になってほしいと思います」と力強いメッセージを送り、被災者を勇気づけた。【Movie Walker】