「告白」の人気作家・湊かなえ原作の新作ドラマは、3世代の女優たちが火花を散らす!
デビュー作「告白」で2009年の第6回本屋大賞を受賞。中島哲也監督、松たか子主演による映画版も第34回日本アカデミー賞で最優秀作品賞などに輝くなど、一躍人気作家の仲間入りを果たした湊かなえ。そんな彼女の第3作となる長編小説「贖罪」が、『トウキョウソナタ』(08)の黒沢清監督によってドラマ化され、WOWOWで1月8日(日)より放送される。
“贖罪”とは、大辞林 第三版によると、金品を出したり、善行を積んだりして、犯した罪をつぐなうこと。また、刑罰を免れること。小学生の時に仲良しだった少女エミリが男に連れ去られ、殺されるという悲しい事件に遭遇した4人の少女。その第一発見者で、犯人の顔を見ながらも、思い出すことができず、彼女らはエミリの母親・麻子から「犯人を見つけるか、私が納得できるような“償い”をしなさい」と言われる。悲しい出来事に遭遇し、さらなる重荷を背負わされた彼女たちが15年後、大人になった姿を描くのが本作だ。
エミリの母・麻子への恐れ、事件の暗い記憶を抱えながら成長した4人少女。その15年後を演じるのが、蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴という、日本映画界きっての若手演技派である4人。事件からの多大な影響で、それぞれ普通に生きることが許されずに苦悩する女性たちを好演。そして、娘を亡くした悲しみから壊れていくエミリの母親を演じるのが小泉今日子。同じ人物でありながら、1話から4話まででは人間味にあふれていたり、単なる復讐鬼だったりとキャラクターを変えて演じている。
物語の鍵となるのが殺された少女。「告白」でも主人公の娘が殺されたことから物語が始まるが、それを映画版で演じ、話題を呼んだのが人気子役の芦田愛菜だった。本作でその少女を演じるのは木村葉月。既にジュニアアイドルとしてDVDを数本発売するなど、一部のファンから注目を浴びている存在で、本作への出演でさらに注目される。ベテランから、若手、ジュニアと、女優たちの演技から目が離せない一本となりそうだ。【トライワークス】