アンジェリーナ・ジョリー感涙! 監督作が現地サラエボで拍手喝采
現地時間2月14日、アンジェリーナ・ジョリーが初メガホンを取った『In the Land of Blood and Honey』のプレミアが、物語の舞台となったボスニア・ヘルツェゴビナ首都サラエボで行われ、上映後にスタンディングオベーションを受けたアンジェリーナが感極まって涙ぐむシーンがあった。
同作は、1990年代に起きたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の最中に生きた敵どうしの男女を中心に、紛争の悲惨さを描いた衝撃作。第69回ゴールデングローブ賞の外国語映画賞ノミネートなど海外での評価は高かったものの、歴史的事実を正しく世間に伝えるという任務を背負ったアンジェリーナにとって、紛争地となったサラエボでどのように受けとめられるのかが、一番のプレッシャーであり、懸念事項だったという。
デイリー・メール紙によれば、約5000人の観客から拍手喝采を受けたアンジェリーナは感情を抑えきれず涙ながらに、「皆さんに受け止めていただけたことが、この映画を作った意味の全てです。これほど深く感激した夜はありません」と語ったという。
さらに「今、シリアでは、まさにここで描かれていることと同じようなことが起きていて、とてもタイムリーな問題です。サラエボで起きたような悲惨な出来事を二度と起こさないためにも、今こそ世界中がその事実に目を向け、仲裁に入る必要があります。この映画が、国際社会に対するウェイクアップコールになることを深く望んでいます」と強いメッセージを送った。
また、既にアフガニスタンの紛争を描いた作品の執筆を始めているというアンジェリーナは、「女優として、映画の世界に限界を感じ、また興味を失っていましたが、監督という立場から映画製作に携わることで、映画の持つ力を再認識し、再び映画への情熱を感じることができるようになりました」とも語っており、自らの持つスターパワーによって世の中を変えていく一歩を踏み出したことに確かな手応えを感じたようだ。【NY在住/JUNKO】