あの超有名たこ焼きチェーンも映画作り!? 期待の若手監督が放つ青春ストーリー
今年1月、人気ラーメン店の「天下一品」が創業40周年を記念して製作した映画『メンゲキ!』が公開されて話題となったが、また一風変わった映画が登場した。その映画とは、テレポート能力を持つ孤独な少年と、帰る場所のない謎めいた女の触れ合いを描いた『からっぽ』。6月16日(土)より公開されているこの作品、実は全国的に有名なたこ焼きチェーン「築地銀だこ」が全面的にサポートしていることでも話題のご当地青春ドラマなのだ。
作品の舞台となった群馬では先行上映が行われ、早くも注目を集めている本作。メガホンを取ったのは現在27歳の新進監督・草野翔吾。早稲田大学在学中から長編作品を発表している彼は、2009年に公開された『Mogera Wogura モゲラウォグラ』でシアターTSUTAYAのレイトショー観客動員記録を樹立するなど、若手としては破格の活躍を見せている。
そんな草野が、出身地である群馬県桐生市を盛り上げようと企画したのが本作なのだ。撮影はほぼ全編にわたって桐生市で行われたほか、本社が桐生市にあった(現在は宮城県に移転)、「銀だこ」を展開する株式会社ホットランドにも協力を依頼。協力を取りつけるため、監督自ら直談判に赴いたとか。こうして世にも珍しい、たこ焼きチェーン協力による映画ができあがったというわけだ。もちろん劇中にはアツアツのたこ焼きが登場しており、ロケ現場の差し入れとしても大活躍したそうだ。
中島哲也監督の『告白』(10)にも出演した17歳の清水尚弥が主演を務めているほか、『20世紀少年』シリーズでカンナ役を務めた平愛梨がヒロインを演じ、大杉漣や宮下順子らのベテランが脇を固めるなどキャスト陣も豪華。たこ焼き同様、ホットで中身の詰まった作品に仕上がっている本作を是非劇場で味わってみてはどうだろうか。【トライワークス】