『月世界旅行』カラー版も! ジョルジュ・メリエスの人生に迫ったドキュメンタリーが公開
マーティン・スコセッシ監督『ヒューゴの不思議な発明』(11)に描かれたことでも話題となった世界初の職業映画監督のジョルジュ・メリエス。そんな彼の人生に迫ったドキュメンタリー『メリエスの素晴らしき映画魔術』が8月25日(土)より公開される。彼の代表作『月世界旅行』(1902)の、幻と言われたカラー版も同時上映されるので、映画ファンにとってはたまらない企画となりそうだ。
1861年生まれのジョルジュ・メリエスは、それまで記録の道具にすぎなかった映像メディアを使って、初めて物語を表現した映画界のパイオニアだ。『月世界旅行』は史上初のSF映画としても知られており、その功績からメリエスを映画の父と呼ぶことも多い。だが、華やかな名声とは裏腹に、晩年はかなり苦しい生活を強いられていたのも事実だという。『ヒューゴの不思議な発明』に描かれていたのは、その頃のメリエスだった。
そんなメリエスの成功と挫折に満ちた人生を追うと共に、『月世界旅行』のカラーフィルムが修復によってよみがえる過程も収められている今回のドキュメンタリー。全ての映画の原型になったとさえ言われる『月世界旅行』が復刻されていく様はそれだけで興味深いものだが、そこにメリエスの波乱万丈な人生が重ね合わされることで、言葉にできないようなドラマが生まれている。
8月24日(金)には『ヒューゴの不思議な発明』のBD・DVDが発売されるなど、今一度注目が集まっているジョルジュ・メリエス。この機会に映画の原点を探ってみてはいかがだろうか。【トライワークス】
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