ボクシングの神と称される伝説の男に迫ったドキュメンタリーが公開
「蝶のように舞い、蜂のように刺す」というフレーズがあまりにも有名な伝説のボクサー、モハメド・アリ。最近ではロンドン五輪開会式に登場し、妻に付き添われながらオリンピック旗を運ぶ姿が大きな話題を呼んだ。そんなアリの人生を徹底的に解剖したドキュメンタリー『フェイシング・アリ』が8月25日(土)より公開される。
モハメド・アリといえば、挑発的なパフォーマンスや黒人差別に関する批判など、リングの外でも多くの注目を集めてきた男だ。だが、本作はリング上で彼と拳を交えた戦友たちの証言から、一人のボクサーとしてのアリの姿を浮き彫りにすることに成功している。「いつか黙らせてやると思っていた」と過去を振り返るジョー・フレージャーをはじめ、「試合でのアリは別のレベルにいた」と語るロン・ライルなど、本作には全盛期のアリと戦ったそうそうたるメンバーたちが出演している。当時の貴重な映像と共に、なぜアリが伝説のボクサーになることができたのか?その秘密に迫っていくのだ。
また、ベトナム戦争への徴兵を拒否したことから、無敗のままヘビー級王座を剥奪されたり、引退後はパーキンソン病に苦しんだりと、波乱万丈な人生を送ってきたことでも知られているアリ。そんな彼に対して、戦友たちが語りかける言葉も本作の大きな魅力と言えるだろう。「ヒーローは腕や脚を失っても美しい。その功績ゆえに」というジョージ・フォアマンや、「アリはボクシングを変えた唯一無二の存在だ」というアーニー・シェーバースの言葉を通じて、私たちは改めてモハメド・アリという存在の偉大さに気付かされることになる。
未だにボクシングの神と称されるモハメド・アリ。そんな彼と最も近くで渡り合った男たちが明かす真実を、是非とも自身の目で確かめてほしい。【トライワークス】