藤原竜也、豊田利晃監督を「ぶっ殺したい」と先輩・大楠道代に相談
藤原竜也主演、豊田利晃監督作『I'M FLASH!』の初日舞台挨拶が、9月1日にテアトル新宿で開催。藤原、松田龍平、水原希子、仲野茂、永山絢斗、板尾創路、原田麻由、大楠道代、豊田監督が登壇した。豊田監督は、「2011年3月、震災の後、藤原竜也と年内に1本映画を撮ろうと約束をしました。僕と竜也、ふたりがやろうとしたことに、いろんな人が乗ってくれて、こうやって映画ができたことはミラクルみたいなものでした」と感慨深い表情で挨拶した。
藤原が演じるのは、新興宗教団体の若きカリスマ教祖・吉野ルイ役。念願の豊田組に初参加した藤原は、「短い期間、過酷な撮影でしたから、どうこの映画がお客さんに伝わっていくのかが楽しみです。思うところがありますが、形にできたことが良かったかなと今は思います」と振り返り、語った。
『ナイン・ソウルズ』(03)以来、8年ぶりに豊田組に参加した松田は、藤原との初共演についてこう語った。「自分が台本を読んでイメージしていたルイと良い意味で違って、人間くさくて。一緒に芝居をして影響されました。今回はわかりやすく黒と白でいられて楽しかったです」。
ヒロインを演じた水原は、「すごく緊張したけど、豊田監督は私にはすごく優しく接してくれて、伸び伸びとやらせてくれました」と笑顔で言うと、永山も「豊田監督と仕事ができたのは夢のような時間でした」と語り、各キャスト陣が豊田組に参加できたことを喜んでいた。ところが、『空中庭園』(05)以来の出演となった大楠の口から、藤原に関しての強烈なエピソードが。「『相談があります』と、藤原くんに言われて。『監督をぶっ殺したいんですけど』って言われたから、『殺れば?』と言っちゃいました。でも、その言葉で、藤原くんが大好きになりました」と発言。藤原は苦笑いしながら、「結構、限界だったので、真面目な訴え、心の叫びを先輩に聞いてもらったなと」と激白。豊田監督は「終わってから大楠さんから聞きました」と余裕の表情を見せていた。
現場での大変さを散々言い続けた藤原だが、「格好良い素敵な作品に仕上がったと思います」とアピールした『I'M FLASH!』。藤原竜也、松田龍平のダブル“ドラゴン”対決の演技合戦をはじめ、豊田組ならではの個性派俳優陣の共演が見ものだ。【取材・文/山崎伸子】