J・K・ローリングがハリポタ執筆中にカウンセリングを受けていたと告白
J・K・ローリングが、ハリー・ポッターシリーズ執筆中にカウンセリングを受けていたことを英紙テレグラフのインタビューで明かしている。
無職のシングルマザーとして生活保護を受けながら、シリーズ一作目を執筆した彼女は、貧困のどん底にあった時にも鬱を患ってカウンセリングを受けていたそうだが、作家として大ブレイクした後も、突然の成功と名声で精神が不安定になり、再びカウンセリングを受けていたという。
「あまりにも急激に生活が変わってしまったので、再び(カウンセリングを)受けなければならなかった。それはとても役に立ったわ。数年の間、私は精神的に常に揺れ動いていて、自分がいる場所に何とか追いつこうとしていた。全てが急激に、そして奇妙な感じで変化してしまった。だけど、私には著名人の知り合いなんていなかったわ。『私はどうすれば良いの?』と相談できる人なんて誰も知らなかったから、本当に方向感覚を失ってしまった」と語るJ・K・ローリングは、2001年に二人目の夫で医師のニール・マレイと結婚しているが、ウエディングドレスを買いに行く時でさえ、人目を避けるために変装していたという。
生活保護受給者から、推定資産5億6千万ポンド(現在のレートで約707億円)の大富豪へと転身を遂げた彼女には、経済的援助の申し込みが後を絶たず、そのことも精神的負担になったという。「全ての人々の問題を解決しなければならない気分になった。要求の津波に飲まれたようなものよ。どうすれば良いかわからなかった」と語っている。
9月27日(木)に発売される初の大人向け小説「The Casual Vacancy」(日本では講談社から上下巻として12月1日発売予定)は、ブラックコメディーながらも英国の階級社会や荒れた公営住宅地、ドラッグ依存やティーンエイジャーの妊娠問題などを扱っており、これまでとは全く違う作風になっていると囁かれている。【UK在住/ブレイディみかこ】