歴代のホラーヒーローに肩を並べる?子取り鬼トールマンがやってくる!
ジェイソンにフレディ、チャッキーに貞子。ホラー映画には主人公の存在など忘れさせてしまうような強烈なホラーヒーロー(?)の存在が不可欠だ。そのキャラクターが強烈であればあるほど、作品の人気に直結するというもの。そんな歴代の人気キャラクターに名を連ねようとする存在が登場する。それが11月3日より公開されている『トールマン』に登場するトールマンだ。
寂れた炭鉱町で、幼い子供たちが次々と何者かにさらわれるという事件が発生する。犠牲者の数は18人にも及び、人々はその犯人を謎の子取り鬼“トールマン”と名付ける。謎の大男でトールマンとは何ともストレートなネーミングだが、子供たちはいつの間にかさらわれ、その姿を見た者がいないというのだから不思議だ。ところがある日、町の診療所で看護師として働くジュリアは、何者かが我が子をさらう現場に遭遇し、トールマンらしき人物の後を追う。
一見、トールマンなるモンスターが登場し、人々と対決する作品かと思いきや、それだけではないのが本作の魅力だ。鉱山が6年前に閉鎖した後も炭鉱町に住み続ける怪しい住人たちの存在が、連続誘拐事件の裏に、何か事情があるのだと感じさせる。しかも監督は、何者かに拉致・監禁され、虐待を受けた少女が、15年後に虐待した者たちに復讐を遂げる様を、思わず目を覆いたくなるようなゴア描写満載で描き話題を呼んだ『マーターズ』(09)のパスカル・ロジェ監督である。
物語の鍵を握るヒロイン、ジュリアを『トータル・リコール』(12)のジェシカ・ビールが演じた本作。果たしてトールマンとは何者なのか?事件の驚くべき真相は劇場でその目で確かめてほしい。【トライワークス】
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