第34回ヨコハマ映画祭で『桐島、部活やめるってよ』が4冠!主演賞は阿部寛&松たか子
映画ファン主催のユニークな映画祭・映画賞として人気を博しているヨコハマ映画祭の第34回の受賞結果が発表された。映画評論家や映画ライター、映画ファンなど37名の投票により、日本映画ベスト1に輝いたのは吉田大八監督監督の『桐島、部活やめるってよ』で、作品賞をはじめ、監督賞、撮影賞(近藤龍人)、最優秀新人賞(橋本愛)の合わせて4冠を獲得した。
『桐島、部活やめるってよ』とデッドヒートを繰り広げたのは、2位の内田けんじ監督作『鍵泥棒のメソッド』で、脚本賞(内田けんじ)も受賞した。主演男優賞は体を張ったコミカルな演技が好評を博した『テルマエ・ロマエ』の阿部寛が、主演女優賞は女の深さ、怖さを深掘りした『夢売るふたり』の松たか子が獲得。審査員特別賞は、ロングランヒットを果たした『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督とその制作チームに贈られた。そして、昨年急逝した森田芳光監督の早すぎる死を悼むと共にその功績を讃え、従来の「新人監督賞」は、今回より森田監督の名前を冠した「森田芳光メモリアル新人監督賞」と名前が改められることになった。
毎回、映画ファンに大盛況な、一般客参加型のヨコハマ映画祭の表彰式と上映会は、2013年2月3日(日)に横浜・関内ホールで開催される。上映作品は、『桐島、部活やめるってよ』『鍵泥棒のメソッド』『おおかみこどもの雨と雪』の3作で、表彰式では受賞者が登壇してスピーチも行われる。チケットは12月22日(土)より一般発売開始(プレリザーブは15日(土)より)となるので、早めにチェックしておこう。【文/山崎伸子】
【第31回ヨコハマ映画祭受賞結果】■日本映画ベストテン第1位『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八監督) 第2位『鍵泥棒のメソッド』(内田けんじ監督) 第3位『この空の花 長岡花火物語』(大林宣彦監督) 第4位『終の信託』(周防正行監督) 第5位『 おおかみこどもの雨と雪』(細田守監督) 第6位『ヒミズ』(園子温監督) 第7位『かぞくのくに』(ヤン・ヨンヒ監督) 第8位『夢売るふたり』(西川美和監督) 第9位『僕達急行 A列車で行こう』(森田芳光監督) 第10位『ふがいない僕は空を見た』(タナダユキ監督) 第10位『わが母の記」(原田眞人監督) 時点『愛と誠』(三池崇史監督)
■作品賞:『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八監督) ■監督賞:吉田大八(『桐島、部活やめるってよ』) ■森田芳光メモリアル新人監督賞:赤堀雅秋(『その夜の侍』)、ヤン・ヨンヒ(『かぞくのくに』) ■脚本賞:内田けんじ(『鍵泥棒のメソッド』) ■撮影賞:近藤龍人(『桐島、部活やめるってよ』) ■主演男優賞:阿部寛(『テルマエ・ロマエ』) ■主演女優賞:松たか子(『夢売るふたり』) ■助演男優賞:山田孝之(『その夜の侍』『のぼうの城』『悪の教典』) ■助演女優賞:安藤サクラ(『愛と誠』『その夜の侍』) ■最優秀新人賞:窪田正孝(『ふがいない僕は空を見た』『はさみ hasami』) 橋本愛(『桐島、部活やめるってよ』『Anotherアナザー』『ツナグ』『HOME 愛しの座敷わらし』) 三根梓(『シグナル 月曜日のルカ』) ■審査員特別賞:『おおかみこどもの雨と雪』細田守監督とその制作チーム ■特別大賞:大林宣彦(数々の秀作傑作を送り出し、今もなお『この空の花 長岡花火物語』という大問題作を世に問われた、若々しい名匠に映画ファンより最高の敬意をこめて―)