キャサリン妃いたずら電話のDJが「精神的に破綻寸前」
オーストラリアのラジオ番組のDJふたりが、キャサリン妃が入院していた病院にいたずら電話をかけ、その電話を取った看護師が自殺した事件で、当のDJたちは精神的に追い詰められており、カウンセリングを受けている、とラジオ局側が発表している。
オーストラリアの2Day FMの朝の番組を担当しているDJのメル・グレイグとマイケル・クリスチャンは、エリザベス女王とチャールズ皇太子になりすましてロンドンの病院にいたずら電話をかけ、「これまでで最も簡単だったいたずら電話」と会話の内容をツイートするなどしていたが、看護師の急死後、「特に女王の声真似をしたメルの方が精神的に破たん寸前の状態になっている」と、関係者が英紙デイリー・メイルに語っている。
同紙によれば、ふたりが出演していた番組の全スポンサーがボイコットの意志を表明しているそうで、「我々は才能あるふたりの健康を心から心配している。彼らは本当に苦しんでいる。特にメルは参っている。彼女は、以前にも精神的に不安定になったことがあった」と、2Day FMの広報は語っている。同局は、看護師の自殺について、「悲劇的であり、深い悲しみを覚える」としたうえで、「この悲劇的な出来事につながった詳しい経緯は、今の段階ではわからない。我々は今後の調査に全面的に協力する」という声明を発表している。
一方、オーストラリアのメディアには、DJやラジオ局を非難する英国メディアへの批判的な記事もあり、シドニー・モーニング・ヘラルド紙は「オーストラリアの方が、バランスの取れた見解が見られる。英国では、まるで魔女狩りのようだ」と書き、ヘラルド・サン紙は「『君たちが殺した』と叫び続けるが良い。一線を越えてしまう人間をもう一人出したいのか?」と書いている。【UK在住/ブレイディみかこ】