『映画 鈴木先生』の気になる美少女、土屋太鳳を直撃!「小川蘇美ちゃんはいつも憧れの存在」
ギャラクシー賞をはじめ、数々の賞に輝いた同名ドラマを映画化した『映画 鈴木先生』が1月12日(土)より公開される。長谷川博己演じる鈴木先生の独自の教育理論と共に、1000人を越えるオーディションから選ばれたという生徒役の熱演も大いに話題となったが、なかでも一際目を引く美少女が、鈴木学級のスペシャルファクター・小川蘇美役の土屋太鳳だ。
鈴木先生が、“普通の生徒たち”の悩みに真正面から向き合い、共に解決していく姿を描く本シリーズ。ドラマ終了後から、約1年半を経て映画公開が実現した形となった。「生徒の間でも『映画化できたら良いね』って話していたんですけれど、視聴率が低かったので、できるかなって(笑)。久しぶりに集合したら、声が変わっている人も、背が伸びている人もいて、みんなものすごく成長していたんです!」と驚きを隠せない様子だ。さらに「それに、見かけだけじゃなくて、それぞれの演技もすごく成長していて。負けられないなって思いましたし、お互いにすごく切磋琢磨できたと思います」と、仲間から受けた刺激を語ってくれた。
原作は武富健治による同名コミック。土屋が演じる小川蘇美は、美しく、どこか神秘的で、鈴木先生の心すら惑わすクラス一の人気者だ。演じるに当たって、プレッシャーはなかったのだろうか。「原作とは髪型も違うので、『原作ファンの方にも失礼がないように演じなければいけない』とか、『どうしよう!』という気持ちでした。でも、武富先生とお話した時に、『そのままの太鳳ちゃんが、小川蘇美だから。髪型なんか変えなくて、そのままで良い!』って言ってくださって。嬉しかったです。それからはもう、自分なりの小川蘇美になれるよう、頑張ろうって」。
原作者も太鼓判を押したキャスティングだったというが、小川蘇美という女の子をどのように分析したのだろう。「蘇美ちゃんは、常に凛としていて、自分の考えをしっかりとかみ砕いて、自分のなかで消化してから、ちゃんと人に伝えることができる。足も崩さないようにして、姿勢を良くするように心がけています。私も、小さい頃から思ったことを口に出す方なんですが、私は感情にまかせて、バーッと言ってしまうんです。蘇美ちゃんは、『よし、これなら伝わるかな』って思ってから言葉を発するので、蘇美ちゃんを演じていると、とても勉強になります。取り入れたいなって。蘇美ちゃんは私にとっても、いつも憧れの存在なんです」。
映画版では、彼女を人質にした学校立てこもり事件という、「鈴木先生」史上最大の危機が訪れる。そんななか、犯人のユウジに語りかける屋上のシーンで、印象的なセリフがあるという。「『私は私の体に、自分自身のため以上の責任がある』というセリフがあるんです。このセリフを、ユウジを通して、見ている皆さんに伝えたくて。『あなたはあなたの体に、あなた自身以上の責任があるんだよ!』って。そういう気持ちを込めて言ったら、ユウジ役の風間(俊介)さんも、ボロボロと涙を流していて。感動的でした」。
屋上のシーンではワイヤーアクションにも挑戦している。「初挑戦させていただいて。一応、覚悟していたんですけど、かなり高さがあったのでびっくりしました!飛ぶ時には、蘇美ちゃんが人として成長する瞬間を表現したかったんです。ドラマの5話で、『誰が好きだって良いじゃないかー!』って蘇美ちゃんが泣く回があったんですけれど、それも屋上でした。泣いていた蘇美ちゃんが、今度は人を助けようとしている。自分が飛ぶことで、ユウジにもう一度生きる力を与えたいと思って飛びました。サナギから蝶になるような瞬間でしたね。あそこで『鈴木先生ー!』って叫ぶセリフは、最初はなかったんです。監督と私で話し合って、現場で作り上げていきました」。
2-Aの皆が叫ぶ「小川さんを返してください!」のセリフにもぐっときたと話す彼女。ドラマのスタート当初は、クラスになかなか打ち解けず、壁を作っていた小川蘇美だが、仲間と体当たりでぶつかり合ううちに、その壁を取り払っていった。「現場でも、ここはこうした方が良いんじゃないかと話したり、一度やってみても、『今の違うかな』って、お互いの役柄について、いつも話し合っていました。刺激し合いながら、上に昇っていける。2-Aには、そんな雰囲気があります」。熟考に熟考を重ねていくのが鈴木学級の特徴だが、作品さながらに、熱のこもった現場だったようだ。
最後には「生きることって、すごく難しい。映画を見てくださる方のなかにも、楽しいけど何かが違うとか、どうしてこうなるんだろうとか、色々な気持ちを抱えている方もいると思うんです。この映画には、自分らしく生きるためのヒントもあると思いますし、場面やセリフの一つ、一つも、見る方によって色々なとらえ方ができると思います。是非、色々な角度から見てもらえたら嬉しいです」と、輝くような笑顔でメッセージを贈ってくれた。
キラキラとした瞳で、丁寧に質問に答えてくれた土屋太鳳。そのどこまでも真っ直ぐな姿勢が、人々を惹き付けている。劇中で華麗な大ジャンプを見せてくれた彼女にとって、2013年がますますの飛躍の年となるに違いない。【取材・文/成田おり枝】