ディテールにこだわったリアルな影絵がスゴすぎる
シンプルでありながら、どこか幻想的でノスタルジックな雰囲気を感じさせる“影絵”。手を使った影絵だけで、驚くべきクオリティの表現を行う劇団があるのをご存知だろうか?彼らに迫ったドキュメンタリー『影たちの祭り』が7月13日(土)より公開される。
本作に登場するのは、1952年に設立された日本初の影絵専門劇団「かかし座」だ。NHKの専属劇団としてスタートしながら、独自の手法によって影絵の世界に革新をもたらし、今ではヨーロッパを中心に世界各国からのオファーが絶えないという。小さな影に生命を与え、ファンタジックな物語を紡いでいくスタイルは、時に神秘的と評されることもある。
劇中では、かかし座の創立60周年を記念した国内ツアーから、ブラジル公演へ旅立っていく劇団員の姿まで、これまで決して公開されることのなかった舞台裏に密着。複雑な影絵がどうやって作られるのかはもちろん、影絵ならではの細かいこだわりや、意外な練習方法なども明らかにされているので必見だ。子供の遊びとしても知られる影絵に、これほど深い世界が隠されていたのかと驚かされることになるだろう。
公演の様子もたっぷりと収録され、それを眺めているだけでも楽しめる本作。影の世界に光を当てた貴重なドキュメンタリーとなっている。【トライワークス】
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