『R100』の全米公開が決定!松本人志監督「“松本ブランド”が出来てきた」と自信たっぷり
松本人志の監督4作目となる『R100』(10月5日公開)の完成披露試写会が9月24日に新宿ミラノ座で開催され、松本監督をはじめ、出演の大森南朋、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、冨永愛、佐藤江梨子、前田吟、YOU、西本晴紀、松尾スズキ、渡部篤郎の総勢12名がズラリと登壇。松本監督は「トロント(国際映画祭)や試写をやった場所、全部でウケている」と口火を切り、「僕の映画はコメディを狙っているわけではない。今までになかった世界観を見せる、“松本ブランド”が出来てきたかなと思っている」と完成作に自信をのぞかせた。
本作は、絶対に開けてはいけない扉を開いて“謎のクラブ”へと入会してしまった主人公の、摩訶不思議な体験を描く物語。素人や芸人をメインキャストにしてきたこれまでの松本映画から一転、豪華俳優陣が顔をそろえた。松本監督は「あえて緊張感のなかでやってみた」といい、「プロの仕事は素晴らしくて。皆さんにシリアスに演じていただいたおかげで、圧力釜のように圧力が高まることで蒸気となり、笑いが勝手に噴き出てくる映画になった。先入観を抜きにして見てもらえたら」と会場に語りかけた。
主人公を演じた大森は「これから皆さんが僕のあられもない姿を見ると思うと、ちょっと胸が痛む」と照れ笑い。女優陣は、過激なボンデージ姿に身を包み“女王様”役に扮している。大地は「やらされたというよりは、やってしまった感がある。自分自身、挑戦した映画」、寺島も「勝負をしているような感じがして、久々にぶるぶる震えた現場」と、松本監督の世界を大いに楽しんだ様子。さらに寺島は「大森さんをボコボコにする役なんですが、Sの世界を少し体験できた。今日は松本監督の大ファンである主人が見に来ているので、家でやってくれと言われたらどうしよう」と話し、松本監督や会場の笑いを誘っていた。
9月5日から行われた第38回トロント映画祭でも正式上映を果たしたが、実際に現地に赴いた松本監督は「トロントでもすごく喜んでくれて、監督冥利に尽きる。『一生懸命やらないと』と思った」と現地の反応に刺激を受けたそう。またこのほど、2014年にニューヨーク、サンフランシスコをはじめ、全米で公開されることも決定。松本監督は「監督としては新人に毛が生えたようなもの。その割りには、良く頑張っているなと思う」と胸を張っていた。
最後には司会から「自分はSかMか?」と聞かれた松本監督。「Mじゃないですかねぇ。この映画のポスターには“父はM”というキャッチコピーが書いてある。家族と一緒にいる時に見ると、何とも言えない気持ちになるんですよ。辛いなと思う」と苦笑い。会場を大いに盛り上げていた。【取材・文/成田おり枝】