「本当にファン思いのバンド」ザ・ビートルズの秘書がメンバーの素顔を告白

インタビュー

「本当にファン思いのバンド」ザ・ビートルズの秘書がメンバーの素顔を告白

半世紀以上ものあいだ口を閉ざしていた“本当のザ・ビートルズ”を知る人物のドキュメンタリー『愛しのフリーダ』(12月7日公開)。海外の映画祭でも反響を呼んでいる同作が、いよいよ日本で公開される。これは、1961年のデビュー前から解散までの約11年間、ビートルズの秘書として活動したフリーダ・ケリーが当時を振り返ったドキュメンタリー映画だ。来日したフリーダが当時の仕事とファン思いのビートルズの姿について語ってくれた。

フリーダがビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタイン氏に「秘書にならないか?」と誘われたのは17歳の頃。やがて、日中はエプスタイン氏の秘書として、終業後はうなぎのぼりの人気と共に増えていったファンレターの管理や、ファンクラブ業務を担当していた。彼女は当時のことを、「最初の頃はとにかく時間がなくてつらかったわ。一日にどれくらい仕事を終わらせられるか、それが大変だった。だって次の日には更に仕事が増えることがわかっているんだから。特に7年もの間、ファンのみなさんのためにクリスマス・レコードを作って発送する作業は、期日までに終わらせないと…というプレッシャーが重くのしかかったわ。一番多いときで約4万人のファンに送っていたのよ」と振り返る。

だが、人気の絶頂で忙しさのピークにあったビートルズのメンバーは全く嫌な顔をせずに、ファンのためにクリスマス・レコードを作る時間を割いてくれた。「ビートルズは本当にファン思いのバンドで、このドキュメンタリーを観ると、彼らがどれだけファンを愛していたのかが分かると思います。私は今でも彼らのファンだし、この映画はファンのみなさんのために作ったものでもあります」

そして、もし今、17歳のときと同じように秘書にならないかというオファーを受けたら…?という問いには、「もちろん!ビートルズの秘書なら絶対にやるわ。ローリング・ストーンズじゃなければね(笑)」とジョークを交えて即答。ビートルズが活躍した10年間、影で支えた秘書のドキュメンタリーから、今まで語られてこなかったメンバーの素顔を垣間みることができるだろう。【取材・文/平井伊都子】

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