数字で見る沖縄国際映画祭
“Laugh&Peace”をテーマに、全世界共通の“笑い”を追求していく一大イベントは、4日間の総来場者が11万人を超えた。第一回目ということもあり、大盛況のうちに幕を閉じたと言っても良いだろう。
そこで、本映画祭を数字で振り返ってみたい。
●11万人を超える来場者――中国、韓国等、アジアから来た人たちの姿もあちこちで見かけた。
●普段の2〜3倍の人出――「普段は楽なのに忙しくて大変だった」(会場のアメリカンビレッジで働く店員)、「誰でもいいからとにかく芸能人が見たい!」(ビーチで遊んでいた中学生の女の子)、「この映画祭には若い世代だけでなく、幅広い世代の方が集まっていた」(タクシーの運転手)。
●250m、総勢90名――レッドカーペットの長さと歩いたゲストの数。
●4日間で舞台挨拶は17作品――しかしながら、作品によっては席が埋まらず、『守護天使』のカンニング竹山が怒り出す(!?)ハプニングも。日本の作品と海外の作品、それらの動員にもかなりのばらつきが見られたのは残念な結果だった。上映作品は153作品、コンペティション応募数は80作品。
●250人――プレス総人数(スチール60台、ムービー20台、100媒体うちアジアから14媒体)。
●169人――よしもと芸人出演数。
●300人――スタッフ総勢。
●250人――ボランティア数(4日間のべ)。
●58団体――コンテンツマーケットの数:映画会社、テレビ局、出版社などが出展(海外出展数9)。
●800円――劇場ではまだ公開されていない映画も格安で観ることができる。
●インフォメーションが1つ――狭いブースだったため、十分な対応ができたかどうか疑問。「事前準備、会期中のホスピタリティ」を来年の課題に挙げた主催者の言葉にもうなづけた。
しかし、数字では表しきれないものもある。今回、忙しいスケジュールの合間を縫って、この映画祭に出演した俳優、タレントたちの表情は、皆一様に笑顔だった。それが何よりも強く印象に残った。
沖縄というロケーション、環境、沖縄っ子たちの気質等、せわしげな都会と異なり、穏やかな空気が流れている。それらに触れて、誰もが自然と笑顔になれる。この沖縄国際映画祭の持つ意義は大きい。【取材・文/真野博之】
●ゴールデンシーサー賞 『鴨川ホルモー』(日本/本木克英監督)
●海人賞 『Unstoppable Marriage』(韓国/キム・ソンウク監督)
●木下工務店賞 『BABY BABY BABY!』(日本/両沢和幸監督)