前田敦子は「悪く言うと、ひとりだけ孤立している」!黒沢監督が印象を語る
前田敦子主演のサスペンス映画『Seventh Code』の初日舞台挨拶が1月11日にシネクイントで開催。 本作は3月5日(水)発売の前田の4枚目のシングル「セブンスコード」のミュージックビデオとして製作された作品だ。主演の前田と監督・脚本を務めた黒沢清が舞台挨拶に登壇し、本作への思いを語った。
前田と黒沢監督は初タッグとなった。黒沢監督は、仕事をする前に映画やテレビ、歌番組で見た彼女の印象について「悪く言うと、ひとりだけ孤立していると。たったひとり、他と違う何かがある。こんな若い年齢でたったひとりで生きている強さが、パッと見た瞬間からにじみ出てくる人って少ないなと」と語った。前田は「そういうふうに思われることは多いかな」と苦笑い。また「脚本をいただいた時、とってもハードルが高いなと思って。殺陣のシーンとか『本気でやってください』と言っていただけたので、よし、頑張ろうと、かなり気合が入りました」と振り返った。
本作の舞台は、ロシア・ウラジオストク。意外にも、本作が初の海外ロケだったという黒沢監督。前田はそのことに驚きながらも、撮影が苛酷だったことを激白。「とてもタイトで、気温の変化もすごくて。今までの撮影のなかでいちばん大変でした」。黒沢監督も「僕も人生でいちばん大変な撮影でした。6月ですから、全然日が暮れない。スタートも夜中の1時で、太陽がなかなか沈まないので、ついついたくさん労働してしまいました」と笑顔でコメント。
最後に、本作が、第8回ローマ国際映画祭で最優秀監督賞と最優秀技術貢献賞 の2冠を獲得したということで、同賞のトロフィーを、前田から黒沢監督に贈呈。この賞は、映画祭における準グランプリに相当し、日本映画としては初の快挙となった。受賞について前田は「さすがは黒沢監督だなと。その一言に尽きます」とうなると、黒沢監督は前田について「本当に素晴らしい女優。いろんな可能性を秘めています」と褒め称えた。【取材・文/山崎伸子】