宮沢りえ、7年ぶりに映画主演決定!角田光代の「紙の月」が『桐島~』吉田大八監督の手で映画化
日本を代表するトップ女優として舞台・映画・テレビで活躍を続ける女優の宮沢りえが、直木賞作家・角田光代の長編小説を映画化する『紙の月』に主演することがわかった。
第25回柴田錬三郎賞を受賞した小説「紙の月」は、2014年1月からNHKでドラマ化され、放送直後から大きな話題を呼んでいるベストセラー。日本アカデミー最優秀作品賞他各賞を受賞した『桐島、部活やめるってよ』(12)の吉田大八が監督を務める。宮沢は、2007年の『オリヲン座からの招待状』以来の映画主演作となり、「7年ぶりの主演映画になります。とても鮮度の高い静かな興奮が心と体を満たしております。吉田大八監督という心強いリーダーと共に作品創りに携われるのも大きな楽しみです。まだ、出会ったことのない自分を発見できる映画になるよう頑張りたいと思います」と意欲を見せている。
物語は、バブル崩壊直後の1994年を舞台に、まっとうな人生を歩んでいたはずの平凡な主婦が大金横領事件を起こし、矛盾と葛藤を抱えながら堕ちていく…というサスペンス。年下の大学生と不倫関係に陥り、横領が次第にエスカレートしてしまう主人公・梅澤梨花を宮沢が演じる。井上真央、永作博美の主演で映画化され絶賛を浴びた「八日目の蝉」など、女性層から抜群の人気を誇る原作者の角田は、「自分の書いた小説をドラマや映画にしていただくとき、小説の世界を、テーマごと作り手の方々にゆだねる気持ちでいます。私の抱えていたちいさなテーマが、作り手によって、おもしろいように膨らんだり、細密化したりして、いつも、書いているときには気づかなかった多くのことを気づかされます。おおざっぱにいってしまえば主婦による横領事件を描いた『紙の月』が、映画になって、たんなる一事件を超えた、どんな世界になるのか、今からとても楽しみにしています」と期待のコメントを寄せている。
メガホンをとる吉田監督は「おそらくこの話はメロドラマなのだと思いますが、実はメロドラマが何なのかよくわかっていません。感情が世界の論理に牙を剥く瞬間をどう描くのか?ただひたすら、カトリック聖歌とシド・ヴィシャスのマイウェイを交互に聴きながら考えています」と、意味深なコメントをしており、独特の映像センスを持つ監督が原作の世界をどのように描き出すのか、今から楽しみだ。
『紙の月』は、1月27日(月)にクランクインし、3月中旬クランクアップ、2015年全国ロードショーの予定。【Movie Walker】