『超高速!参勤交代』の撮影現場では“超高速!ロケ”というリアルな難題があった!
「第六回沖縄国際映画祭」3日目の3月22日、沖縄・宜野湾市の沖縄コンベンションセンター・シアター1にて、映画『超高速!参勤交代』の上映と本木克英監督による舞台挨拶が行われた。
「第一回沖縄国際映画祭」の際、『鴨川ホルモー』でゴールデンシーサー賞を受賞した本木監督が今回送るのは、奇想天外な歴史エンタテインメント。江戸時代、莫大な資金を費やして参勤交代を終えたばかりの湯長谷藩(ゆながやはん)に、突然、再度の参勤交代が命じられるところから物語はスタートする。しかも、通常8日はかかる道程を実質4日で来いという無理難題。お金も人も時間もない中、殿と藩士たちがこの無理難題に挑む。
主役の佐々木蔵之介をはじめ、深田恭子、伊原剛志、西村雅彦、寺脇康文、上地雄輔、知念侑李(Hey!Say!JUMP)ら豪華な顔ぶれによる、泣けて、笑えて、しびれるほどに格好いい参勤交代が描かれている。
舞台挨拶では、本作を愛してやまないという大名スタイルに扮した応援芸人のレイザーラモンRGが登壇。続いて、“参勤メンズ”を引き連れて本木監督が、RGが奏でる篳篥(ひちりき)の音色に合わせて登場した。
まず「沖縄国際映画祭」の感想を求められた本木監督は、「私は『釣りバカ日誌11』のロケでも沖縄を訪れているので、里帰りした感じです」と、沖縄への親近感を告白。
続いて、本作のキーワードでもある“無理難題”に絡めて、「撮影中に一番無理難題だったこと」が話題に。本木監督は江戸へ続く長い橋のシーンで、当初ロケを行う予定だった橋が台風で流されたため、急きょ、静岡県の大井橋に場所を変えたことを言及。「宿泊なしでロケを敢行することになって、まさに“超高速!ロケ”になってしまいました」と、作品とリンクするオチで会場を沸かせた。
激しい殺陣シーンを随所に施したことで、作品全体の空気感を引き締めることに成功している本作。本木監督はこの殺陣シーンにかなり力を入れていたそう。立ち回りのシーンでは、ジェット機のプロペラで起こした強風できな粉を飛ばし、雰囲気づくりをしたとのこと。しかし、その風があまりに強過ぎたため、役者さんたちは口を開けて声が出せず、声を録るために同じシーンをもう一度撮影したという裏話を披露した。
こうして作られた本作だが、一般客に公開されたのは「沖縄国際映画祭」が初めて。本木監督は「笑ってもらえて本当にうれしいです」と、ホッとした表情を見せた。『超高速!参勤交代』は6月21日(土)から劇場公開となる。
その後、RGが「『参勤交代あるある』でネタを披露しろ」という無理難題の指令を遂行した後、「もし気に入ってもらえたら、お食事の際にでも話題にしてください」とコメントして、舞台挨拶は終了。RGの「下にー、下にー」との掛け声とともに本木監督と参勤メンズは舞台を後にした。
『超高速!参勤交代』は「第六回沖縄国際映画祭」の「コンペティション Laugh部門」にノミネートされている。