川口春奈、悩んだ時はひとりで耐える!「必ず終わりがあるから」

インタビュー

川口春奈、悩んだ時はひとりで耐える!「必ず終わりがあるから」

女優・川口春奈、20歳。彼女が10代最後にして、初めて挑んだ本格的ラブストーリーは、葉月かなえの人気恋愛コミックの映画化作品『好きっていいなよ。』(7月12日公開)だ。映像には、日々、少しずつ変わっていく世代ならではのみずみずしさが、絶妙に切り取られていて、実にまぶしい。川口春奈にインタビューし、本作の撮影秘話や、仕事に向かうスタンスについて話を聞いた。

川口が演じたのは、友達も彼氏も作らずに生きてきた16歳の少女・橘めい。彼女と恋に落ちる学校一のモテ男・黒沢大和を、福士蒼汰が演じている。「学園もののラブストーリーを、いま、このタイミングでやれたことはありがたかったです。できる年代は限られているし、今後、糧になる作品になったと思います」。

とはいえ、めい役にアプローチをするにあたり、いろんな戸惑いがあった。「めいちゃんの気持ちをちゃんとくみとれないでいると、すごく芝居がやりづらくなるので、わかるまで、時間がかかることもありました。また、監督と意見がすれ違った時、そこの溝を埋めていくのは、すごく難しいけど、自分の意見を言うことも大事だなと、今回思いました。納得しないままだと上手くいかないし、大事なシーンで、妥協はしたくなかったから」。

そういう意味では、きちんと意見交換ができて、もやもやをちゃんと解決できて良かったと言う。「ここってどうなんだろう?と、監督にぶつけて、問題をクリアにしていく作業は、体力も使うし、気持ち的にも大変です。でも、その思いを正直に話して撮影をした結果、出来上がったものを見たら、頑張って良かったなとは思いました。いつもより、コミュニケーションがすごく取れていた現場だったと思います」。

フジテレビの月9ドラマ「東京DOGS」(09)で女優デビューを果たしてから5年弱、彼女はいまでもまだ、女優業を楽しむというところまでは行き着いていないと告白。「まだまだ必死だし、みんなに食らいついていくのに精一杯です。自分自身に余裕がないですね。もう少し時間が立てば、経験も積めて、楽しさや魅力がわかってくると思うけど、いまは悩むことの方が多いです」。

では、壁にぶつかった時は、どうするのか?「いつかは終わる時が来るので。その時は辛いけど、必ず終わりがあると思うから頑張れます。人に相談とかはせずに、自分で耐えますね。人に言って楽になることはあるけど、解決したことにはならないので。それなら、自分でもっていれば良いかなと。あまり人に言いたくないというか、心配をかけたくない。それに、芝居で悩むってことは幸せなことだとも思います」。

独自のリフレッシュ方法などについて聞くと、人とごはんを食べに行くことだそう。「好きな人や大事な人に会うと、それだけで元気をもらえるし、落ち着くので。オフの日だから、なるべく仕事の話は避けますが、そういう時間を大事にしています」。

最後に、本作の見どころについて聞いた。「恋愛だけではなく、それぞれの人間模様も描かれています。みんなコンプレックスをもちながらも、奮闘して葛藤して生きている。そういう姿を見て、勇気を与えられたらと。きゅんきゅんできるだけじゃなくて、何か迷っている時、一歩踏み出してみようというきっかけになれればうれしいです」。【取材・文/山崎伸子】

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