デビュー20周年を迎えるゴスペラーズ、「ずっと歌い続ける」と確かな誓い
クリント・イーストウッド監督最新作『ジャージー・ボーイズ』(9月27日公開)のスペシャルイベントが9月22日にスペースFS汐留で開催され、人気ボーカルグループのゴスペラーズ(安岡優、黒沢薫、村上てつや、酒井雄二、北山陽一)が登壇。生歌を披露し、息の合ったハーモニーで会場を魅了した。
本作は、60年代に数々のヒットを生んだ4人組グループ、ザ・フォー・シーズンズの栄光と挫折を描き、トニー賞に輝く大ヒットミュージカルを映画化した人間ドラマ。偶然にもゴスペラーズの最新オリジナルアルバム「The Gospellers Now」に、ザ・フォー・シーズンズの名曲「Sherry」のカバー曲が収録されているとのこと。20周年を迎えるゴスペラーズだが、村上も「20年積み上げてきた今だからこそ、珠玉の名曲が歌える」と熱を込め、「こんなにラッキーなタイミングはない」と本作との巡り合わせに感謝しきりだった。
この日は、その「Sherry」を歌い上げ、会場からも大歓声を浴びたゴスペラーズ。酒井も「本当に良い曲ですね」としみじみ。すでに5人そろって映画を鑑賞したとのことで、北山は「一人一人の気持ちが丁寧に描かれていた。僕らも、グループとして見てもらうのも楽しいけれど、一人一人のキャラクターも見てもらいたいと思っているグループなので、その監督の目線に共感した」と、グループで活動している彼らだからこそ、感動も倍増した様子だ。
また、これまで「大きなもめ事はないに等しい」という彼ら。北山が「人間関係でギクシャクしてしまった時も、良い和音が鳴ったりすると、それによってお互いになかったことにできる。それが音楽の力」と明かすと、村上がすかさず、「ハモりが解決する。北山はこの話が大好き」と茶々を入れつつ、「でもそれが僕らの一番の大命題」と同調するなど、仲の良い様子に会場も大盛り上がり。
最後には村上が「変わらずやり続けることが、僕らにできる最小にして最大のこと。ずっと歌い続けることで、歌い始めた瞬間の顔が見えるようなグループでいたい」としっかりと宣言。安岡が「20年後も必ず、歌い続けていますから!」、村上が「まだ夢の途中ですから」と乗っかる一幕もあり、素晴らしいハーモニーと爆笑トークに、会場も笑顔にあふれたイベントとなった。【取材・文/成田おり枝】