まるでセルアニメ!最先端3DCGで実現させたヒロインの豊かな表情に注目
「機動戦士ガンダム00」の水島精二監督と「魔法少女まどか☆マギカ」の脚本家・虚淵玄という、現在の日本アニメ界が誇るトップクリエイターがタッグを組んだSFアニメ『楽園追放 Expelled from Paradise』(11月15日公開)。12年3月に行われた東京国際アニメフェア2012で製作が発表され、長らく完成が待ち望まれていた本作がついに公開される!
舞台は廃墟と化した地球を捨て、人類がデータとなって電脳世界で暮らすようになった近未来。その電脳世界にハッキングをかけた犯人を捜すため、生身の体を手に入れ、地上へ降り立つヒロインの活躍を描くというのがおおまかなストーリーだ。前述のクリエイターによる作品だというのはもちろん、本作が注目を浴びているのが従来の3DCG作品とは異なる映像表現で描かれているということ。
3DCG作品というと、年々、その技術は向上しているものの、昔ながらのセルアニメになじんだ人にとっては独特の質感が受け入れられないという声を少なからず耳にする。「3Dの新しい表現を追及した」と水島監督が語る本作は、主人公のアンジェラの豊かな表情を見ればわかるように、セルアニメのようななめらかな表現が可能になったということだ。本作のために新たにソフトを開発し、3DCGアニメの新たな可能性を見せつけてくれる。
そんな本作だが、完成までには長い道のりがあった。企画書提出から完成までにかかった時間は実に5年!脚本を手掛けた虚淵が「最初の企画書を出した段階では、まだ『まどか☆マギカ』は誕生していなかった。そう考えると、この『楽園追放~』が出来上がるまでの間に、自分は激動の移り変わりを体験しました」と、ゼロ号試写会に立ち会った際には感無量の様子だったそう。
5年という月日が実現させた新たな3DCGアニメの可能性。進化し続けるアニメーションの最先端を本作から感じてほしい。【トライワークス】